新保健大臣にヤン・ブラトニー氏就任
現行規制をこれ以上強化する必要なし
10月28日0時00分から11月3日まで、夜間外出禁止、店舗の開店時間制限(平日+土:20時まで、日:休店)などが導入されています。詳しくは3-1①をご参照ください。
10月22日6時から、外出規制、店舗・サービス業の営業禁止(詳しくは3-1②)が導入されています。
1.国内コロナウイルスの状況
・前日の新規陽性者数
10月28日(水)の新規陽性者数:12977人。(休日では過去最多)
検査実施数:37680件
(陽性者の割合 34.4%)
・今日の感染状況(https://koronavirus.mzcr.cz/)
10月29日(木)18時00分におけるチェコ保健省の発表
当日の新規陽性者数:6968人
現在の陽性者総数:180953人
治った人の数:120205人
現在の入院患者数:6604人(初めて減少。前日から20人減)
累計感染者数:303984人
累計死亡者数:2826人(前日から196人増)
・入院患者数と重症者数
10月28日(水)現在
入院患者数:6604人
重症者の数:1031人(前日から69人増)
・プラハにおける感染状況
10月28日(水)
新規陽性者数:1099人
10月29日(木)18時現在
当日の新規陽性者数:746人
現在の陽性者総数:23723人
治った人の数:21039人
累計感染者数:45146人
累計死亡者数:384人
各州の状況:
2.今日の動き
●ヤン・ブラトニー保健大臣 今日就任
今日、保健大臣にヤン・ブラトニー氏が就任した。同氏は、大統領公邸にて大統領から任命された後の記者会見にて以下を述べた。
・保健大臣、また保健省の第一の課題として、現在の状況に対する社会の認識、社会の雰囲気を変える必要があると考える。恐怖心を尊重する気持ちに切り替えていこうではないか(国民への呼びかけ)。
・現行の規制は、しっかりと順守していれば、基本的にこれ以上強化する必要はない。
・新型コロナウイルスは、インフルエンザと同じカテゴリーの疾患だが、普通のインフルエンザよりも症状が重い。
・仮設病棟は現在のところ、これ以上増やす必要はないと思われる。
・まず細かいところまで状況を把握してから、今後の方針を発表する。毎週金曜日に情報がアップデートされているが、金曜日に発表して、月曜日に変更するのでは、誰も信用しなくなる。
・今、保健大臣になることは自殺行為だと言われたが、1年前にチェコで第二番目に大きい病院の副院長に就任した時と同じように、立ち向かうべき課題であると認識した。一つの病院から、全国の病院に規模が大きくなると考えている。
・当面の計画は以下のとおり。
コロナウイルス感染に関する今後の計画のアップデート
リスクの高い高齢者・基礎疾患保有者などを感染から守る方針の作成
コミュニケーションの改善(データを公開し、野党が意見を述べられるようにする)
病院の病床及び医療スタッフの状況確認
●新保健大臣に対する野党の要求
ブラトニー保健大臣に対して、野党は以下の内容を要求している。
・決定の理由を述べること、明確なコミュニケーション、決定を下すにあたって参考にした専門文書の提示。保健省として一貫した見解を示し、結果に至るまでの過程を明確にすること。
●ヤン・ブラトニー氏を支持する人々の声
ブラトニー保健大臣がこの一年間勤務していたブルノ大学病院の関係者は、ブラトニー氏について以下のように述べている。
・免疫学、疫学者は一度も病院で勤務したことがないが、新大臣は実際に病院で勤務している医師で、病院の事情をよく知っている(ブルノ大学附属病院医療担当副院長)
・優秀な医師であり、企画、マネージメントの能力を備えている。医療界から支持されている(ブルノ大学附属病院シュチェルバ院長)
●ゼマン大統領が就任式時にブラトニー氏に対して述べた言葉
「公園からジャングルに入るようなものだが、その勇気を称賛するとともに、評価する」
● 特別支援学校休校について
これまで教育機関の中では、保育園の他、唯一、特別支援学校のみが休校対象外だったが、11月2日(月)からは特別支援学校も休校にすることについて、明日金曜日、政府が検討する旨、プラガ教育大臣は今朝ツイッターで公表した。理由は、特別支援学校では、身体障碍者等の指導となるため、個人的に対応しなければならず、どうしても社会距離を保つことが不可能であることから、教員の感染が拡大しているため。
月曜日から特別支援学校も休校になる場合、保育園及び医療従事者、警察官、消防隊、社会福祉施設に勤務する子ども用に特別に開設されている学校への通学のみが認められることになる。
● 医療設備の空き状況
2020年10月28日現在
麻酔蘇生科・集中治療室 27%
酸素供給口のある病床 34%
ECMO 83%
以上は、全国ベースのデータだが、地方によって状況は異なる。
カルロビバリ州では、集中治療室の空床が、州立病院に3床、州全体では9床のみ。
ズリーン州立病院では、今朝、通常別の科が使用している病棟をコロナウイルス病棟に変更。この病棟で9つ目のコロナ病棟となり、これ以上他の病棟をコロナ病棟に変更することは不可能。新病棟には35床が用意されたが、今日すでに4床が使用されている。残りの病床で今週末までは持続できる予定。
(保健省データ:チェコテレビ19時ニュース)
● チェコ医師会クベク会長の発言
チェコ医師会クベク会長は、チェコテレビの番組に出演し、以下を述べた。
・新保健大臣をチェコ医師会は支持するかという質問を首相から受けたので、もちろん医師会は新保健大臣を支持するとお答えした。
・しかし、医師会の見解は明快で、今の状況を乗り切るには、いわゆる「ロックダウン」しかないということに変わりはない。
・新大臣は、保健大臣として、首相がたとえ反対したとしても、保健省の管轄として本来取り組む内容、つまり現在の医療に必要とされている対策を擁護し導入することと期待している。
・現在の状況は、経済か感染拡大阻止のどちらかをとるというジレンマに陥っているが、今ロックダウンを行えば、2~3週間は大きな経済的打撃を受けるが、その後回復する。現行の対策ではゴールが見えない状態。現在もすでに多くの人が勤務することができず、経済的にかなり弱った状態にある。この状態をワクチンができるまで継続するのは不可能である。
・(2週間ほど前に医師会が、外国で働いているチェコ人医師の短期支援を要請していたがその後の進展について)主にフランス、ドイツ、スペインで勤務する約25人の医師がチェコにおける一時支援を申し出てくれたが、すでに外国で勤務しているため、チェコ滞在中における保険などを国が保証しなければならない。しかし、チェコ政府はこれを保証できない状態。当案を医師会として発表する前に、保健省などと事前に話し合いをしておくべきだったが、現在、チェコの官僚主義のためにうまく進展していない。最終的に数名は支援に加わることができる予定。
・春の第一波時の報酬を保健省から約束されながら、まだ支払われていない状態にあるにも関わらず、今、医療従事者は第二波に立ち向かっている。医療現場で力尽きるまで患者の治療に携わっている医療従事者に感謝の意を表したい。外国からの支援も計画されているが、今一番必要な支援は、国民が規制内容を守ることである。
(チェコテレビ24の18時28分からのインタビューにて)
● 今後の感染拡大予測
生物社会プロセスモデリングセンター(Centre for Modelling of Biological and Social Processes:チェコアカデミー、カレル大学などに所属する研究者17名が形成)は、10月28日付にて、チェコにおける今後の新型コロナウイルス感染状況のケーススタディーを発表した。(https://www.bisop.eu/?p=322)
現在の状況下では、強硬なロックダウンを行うより他に手段のないこと、ロックダウンは短期的な打撃は大きいが、経済的な衝撃が少なくてすむ。今この方法をとらなければ、打撃も大きく長期的なものとなり、さらに経済的な衝撃も大きくなるとしている。このような決断を迫られるとき、個人のレベルでは多くの場合判断を誤ってしまうが、同様のミスを起こすことは政府レベルでは許されないと述べ、政府に対し即強硬なロックダウンを行うよう呼びかけている。
● 上院の決定
上院は、今日以下の内容を決定した。
・現行規制下の育児手当支給(基本給与の7割)を承認。
・個人事業者に対する1日500チェココルナの政府補償提案について、1日500チェココルナの他、個人事業者も賃貸料の補償などが受けられるようにするよう提案し、下院へ差し戻した。
・CovidIII(市中銀行から融資を受ける際の保証制度)を来年半ばまで延長。
・NATO及びEU加盟国外国軍(医療部隊)最大300人の滞在(90日まで)を承認。*まず最初に、アメリカから医師28人の支援にチェコへ到着する。
・州の歳入不足を住民一人当たり300チェココルナ支給で補填する案を下院へ提出。
・EET(電子売上登録制度)導入2023年まで延長を承認。
● 経済成長率の変更
チェコ中央銀行は、今日、チェコ経済の予測修正を発表し、今年の成長率マイナス8%、2021年の成長率はこれまでの予測を下げてプラス2%とした。
<チェコの感染状況(直近7日間人口10万人当たりの感染者数)>
(https://onemocneni-aktualne.mzcr.cz/covid-19) (10月29日18時発表のデータ)
昨日確認された減少傾向が、今日は多くの地域で見られる。
昨日 今日
プラハ 646.47 613.54
中央ボヘミア州
ベネショフ 1239.26 1199.03
ベロウン 725.87 751.12
クラドノ 615.68 689.56
コリーン 725.96 700.62
クトナー・ホラ
605.32 600.04
ムニェルニーク
519.02 618.47
ムラダーボレスラフ
834.58 814.64
ニンブルク 686.91 660.15
プラハ東部 705.27 677.73
プラハ西部 794.17 750.65
プシーブラム 1081.63 1015.6
ラコブニーク 1081.67 1164.46
南ボヘミア州
チェスケーブジェヨビツェ
1084.72 982.63
チェスキー・クルムロフ
521.48 531.22
インドジフーフ・フラデツ
856.74 862.26
ピーセク 801.82 718.01
プラハチツェ 808.19 682.65
ストラコニツェ
967.9 796.93
ターボル 891.86 843.12
ピルゼン州
ドマジュリツェ
873.32 805.65
クラトビ 854.12 866.85
ピルゼン北部 1005.26 865.23
ピルゼン市内 921.87 824.07
ピルゼン南部 997.04 896.23
タホフ 666.22 627.58
ロキツァニ 717.34 666.68
カルロビバリ州
へプ 350.31 280.46
カルロビバリ 602.68 582.66
ソコロフ 705.12 693.78
ウースチー州
ジェチーン 575.1 603.67
ホムトフ 977.22 1021.24
リトムニェジツェ
752.08 803.89
ロウニ 806.31 808.62
モスト 815.52 897.88
テプリツェ 526.84 561.7
リベレツ州
ウースチー・ナト・ラベム
762.54 796.9
チェスカー・リーパ
663.12 636.01
ヤブロネツ・ナド・ニソウ
752.2 746.69
リベレツ 793.73 778.93
フラデツ・クラーロヴェー州
セミリ 1045.93 989.24
フラデツ・クラーロヴェー
964.8 913.67
イチーン 709.6 734.59
ナーホト 1114.97 1265.03
トルトノフ 1045.11 959.5
パルドゥビツェ州
リフノフ・ナト・クニェジュノウ
956.12 1006.51
フルジム 991.27 964.51
パルドゥビツェ
735.29 779.18
スヴィタヴィ 797.45 716.94
ヴィソチナ州
ウースチー・ナド・オルリツィー
725.37 697.16
ハヴリーチクーフ・ブロト
695.36 681.66
イフラバ 689.97 611.65
ペルフジモフ 894.86 885.18
トシェビーチ 756.25 759.86
南モラビア州
ジュジャール・ナト・サーザヴォウ
874.25 905.57
ブランスコ 647.82 591.92
ブルノ市内 651.9 653.47
ブルノ郊外 665.5 671.74
ブジェツラフ 448.87 480.69
ホドニーン 875.65 883.44
ヴィシュコフ 723.88 721.72
ズノイモ 566.68 515.08
オロモウツ州
イェセニーク 963.97 758.53
オロモウツ 637.44 609.84
プロスチェヨフ
962.76 951.71
プシェロフ 1084.84 1063.99
シュンペルク 697.58 685.95
モラビア・シレジア州
ブルンタール 543.69 531.68
フリーデク・ミーステク
811.98 775.65
カルビナー 566.33 524.92
ノヴィー・イチーン
775.84 699.97
オパヴァ 912.41 837.51
オストラバ市内
663.45 616.6
ズリーン州
クロムニェジーシュ
864.79 870.49
ウヘルスケー・フラジシチェ
1002.63 982.94
フセチーン 1226.51 1119.76
ズリーン 1143.22 1134.35
<外国の様子>
EU内の感染状況比較(ECDCのデータ)
直近2週間における人口10万人当たりの感染者数(300人以上の国)
(2020年10月29日現在)
1.ベルギー 1498.7
2.チェコ 1481
3.ルクセンブルク 916.3
4.スロベニア 878.3
5.リヒテンシュタイン 797.3
6.オランダ 771.8
7.フランス 680.6
8. スペイン 486.7
9. クロアチア 472.4
10.イギリス 431.6
11.ポーランド 414.1
12.オーストリア 367.2
13.ポルトガル 362.0
14.イタリア 359.5
15.マルタ 346.9
・・・
30.エストニア 48.5
フィンランド 48.5
・ドイツでは、11月2日(月)から11月末まで、全国を対象とした広範な隔離によるコロナウイルス対策の導入が決定した。飲食店(ビアホール、バー、レストランなど)、劇場、映画館が閉鎖される他、公共の場所における集会人数は二家庭10人まで。プロスポーツの試合は観客なしで行い、観光目的のホテル滞在は禁止。学校は継続して通常の授業を行う。国境閉鎖は予定されていない。
メルケル首相は、今後4か月間、厳しい時期を迎えると発表した。
・フランスは、10月30日~12月1日まで、ロックダウンを導入する。飲食店(バー、レストラン)の営業禁止、学校休校のほか、通勤、通院、買い物以外の外出禁止、他州への移動禁止。学校は大学を除いて、通常の授業を継続。友人・家族の訪問も禁止、運動は1日1時間以内、自宅から1キロ以内で行う。集団スポーツは禁止。テレワークが可能なところでは、テレワークを義務づける。
ロックダウンを導入しなければ、11月半ばまでに国内の集中治療室9000床がすべて満床となることが予想されている。29日(木)の日当たり新規感染者数は、4万7千人。
・ポーランドでは、先週10月24日(土)~11月7日まで、飲食店(バー、レストラン)の営業禁止、集会人数は5人まで、子どもが外出してよい時間帯は8時から16時までで、大人が同伴することが義務付けられている。学校は基礎学校の1年生から3年生までは通常の授業を継続、4年生以上は遠隔授業。現在、病床数を増やす対策がとられている。
・スロバキアは、外出禁止令を11月8日まで延長したが、11月2日(月)から陰性の検査結果が出ている人は例外となる。学校は、大学以外は通常の授業を継続。今週末、全国対象の一斉検査を実施。
・オーストリアは、これまでプラハから同国を訪問する人のみに陰性の検査結果提示を義務づけていたが、10月31日(土)から、同義務をチェコ全域からの訪問者全員に適用する。例外は、日帰りでオーストリアに通勤する人及び学生。
オーストリアでも、直近24時間の日当たりの新規感染者数が、4453人になり、4000人を超えた。クルツ首相は、31日(土)に規制強化を発表するとしている。
・スイスでも、日当たり新規感染者数が9386人に増加。今日から高校における通常の授業禁止、スポーツ・文化の催しは15人まで、公共の催しは50人まで、家族の集まりは10人までの人数制限が導入されている。
・スウェーデンでも、日当たり新規感染者数が2820人となり、パンデミックが始まって以来最多となった。
=チェコから外国への渡航=
<チェコに対して国境を閉鎖している国(欧州地域)>
ハンガリー、デンマーク、キプロス、フィンランド、スペイン、
*ハンガリーは10月も国境を閉鎖するが、チェコ、スロバキア、ポーランドを例外とする旨、チェコテレビ19時ニュースが9月28日報道。
<チェコに対して渡航制限(陰性の検査結果提示、検疫隔離など)を課している国>
ベルギー(検疫隔離、検査陰性)、エストニア(検疫隔離)、フランス(海岸線の地域)、アイルランド(検疫隔離)、アイスランド(検疫隔離、検査陰性)、リトアニア(検査陰性)、ラトビア(検疫隔離)、マルタ(8月29日から検査義務)、ドイツ(9月25日より、モラビア・シレジア州、ウースチー州も含むチェコ全国を対象とする。ザクセン州は、10月から、チェコからの入国した場合24時間までの滞在であれば、検疫隔離免除し、ドイツからチェコへの入国は48時間まで認めることを、ザクセン州保健省ケッピング大臣が9月29日発表*)、オランダ(検疫隔離)、ノルウェー(検疫隔離)、ポルトガル(マデイラ島、アゾレス諸島)、ギリシャ(7月15日から、陰性の検査結果提示。8月11日から飛行機で入国する場合は同義務を免除していたが、9月28日より、飛行機による入国に対しても、陰性の検査結果提示を義務づける)、スロバキア(検査陰性)、スロベニア(検査陰性、検疫隔離)、スイス、イギリス(8月29日より検疫隔離)、ウクライナ(10月1日から、地域の危険度により、2週間の規制隔離または48時間内に受けたPCRテストの結果陰性の提示を義務づけている)、ルーマニア*、イタリア(10月8日より陰性の検査結果提示義務)
*オーストリアが、プラハを9月28日から危険な地域に指定。10月30日(土)から、チェコ全域からの訪問者に対して、陰性の検査結果提示を義務づける(例外は、日帰りでオーストリアにて勤務している人)*これまではプラハからの訪問者のみを対象にしていた。
*ルーマニアは、10月6日(火)、スロバキア、ハンガリー、フランス、イタリアとともにチェコを危険な国に指定し、7日(水)から、ルーマニアへ入国する際、2週間の検疫隔離を義務付けている。検疫隔離を開始後8日目に検査が陰性であれば、10日目から隔離が解除される。
<チェコからの渡航を自由に認めている国>
ブルガリア、フランス、クロアチア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、ポーランド、ポルトガル、オーストリア(9月28日から、プラハを危険な地域に指定)、ギリシャ(9月27日まで陸上交通による入国を認める)スウェーデン
3.すでに発表され、現在でも有効な内容
3-1.チェコ国内感染マップ
10月23日(金)、全国感染マップの定期アップデートは以下のとおり。
・赤色(感染度高:市中感染が継続又は拡大している状態:(プラハ及び全13州)
プラハ、中央ボヘミア州、カルロヴィ・ヴァリ州、フラデツ・クラーロヴェー州、
パルドゥビツェ州、南ボヘミア州、南モラビア州、ズリーン州、モラビア・シレジア州、
ヴィソチナ州、ウースチー州、ピルゼン州、リベレツ州、オロモウツ州
・オレンジ色(黄色)(感染度中:感染が長期的に拡大し、追跡が不可能になりつつあり、市中感染が始まり始めている状態):なし
・グリーン色(感染度低:感染追跡ができており、市中感染の危険がない状態):なし
3-2.全国一斉の規制
①10月28日0時00分~11月3日までの規制強化内容
10月28日0時00分~11月3日まで、以下の規制が導入される。
1.人の自由な動き(移動)を、21時~4時59分まで禁止する(夜間外出禁止)。
例外:仕事先への移動、事業目的、公共の任務を行う公務員(国家議員、政府関係者など)の義務遂行、出勤・勤務先からの帰路、安全・危機の状況を解決する場合、医療施設・社会福祉施設訪問、一般公共交通、健康・生命・資産を守るため、デリバリーサービスなど。犬の散歩も例外とするが、自宅から500メートル以内とする。
*警察の職務質問(チェック)が行われる際、義務ではないが、市民、警察双方にとって、使用者が発行した証明書などが提示される方が良い。(チェコ警察ヴォンドラーシェク警視副総監がチェコテレビに対して言及)
*夜間禁止令時の夜間には、家庭を常に共にしている人(家族)のみが一緒にいることができる。他の家庭の人が一緒にいる場合は規則違反なので、悪用がないことを期待している(プリムラ保健大臣がチェコテレビに対して言及)。
2.ホームオフィスへの切り替え
国家機関、公共機関、民間企業において、テレワークに切り替え可能なところは切り替える。(主に、これまで国家機関、公共機関においてテレワークが導入されたていなかったところをテレワークに切り替える。民間企業の場合は、各会社のマネージャーの判断に委ねる)
*役所からの検査を受けたときに、各会社では、テレワークのできる職務とテレワーク不可能な職務についてはっきりとした説明ができなければならない(プリムラ保健大臣がチェコテレビに対して言及)。
3.小売店販売の制限
日曜日(終日)、月~土曜日20時~5時までの小売店販売禁止
例外:
ガソリンスタンド、燃料販売、空港、バスターミナル、医療機関、レストランのテイクアウト。
ファーマーズマーケットは禁止だが、果物、野菜、牛乳、肉、肉の加工品、パン、卵などは販売可(国内生産のみ)。ファーマーズマーケットにおける飲食は不可。ファーマーズマーケットでは、出店の間隔は4メートル、2メートルの距離を維持し、400平米当たり最高20人まで。移動式の食料品販売は許可。
家庭用品・金物製品(家具、フロアー製品は例外)
宝くじ販売所は営業禁止
花屋は、営業を認めるが、店内に入れる客は2名まで。
②10月22日6時からの規制強化内容(11月3日まで)
規制強化期間:10月22日(木)6時~11月3日(緊急事態終了まで)
●自由な人の動きの禁止(外出規制)
例外:通勤、家族などの訪問、食料品、薬など生活必需品の買い物、診断・治療をうけるための医師・医療機関訪問、近所の人への手伝い、獣医訪問、役所訪問(必要不可欠な場合のみ)、ボランティア活動、デリバリーサービス、結婚式・葬儀 への参加・式場への移動、自分の別荘への移動・滞在、散歩など。
●国の機関と国民の接触を制限
役所の受付時間はすでに1週間に2日、各日5時間体制になっているが、申請などの手続きはどうしても必要不可欠なものに限り、期限を延長できるものは延長し、列を作って待つことがないようにする。
●小売店・サービス業の営業禁止
例外:食料品、ガソリン、燃料、衛生関連器具、ドラッグストア、薬局・医療用具、ペットフード、眼鏡・コンタクトレンズ、タバコ・葉巻、新聞、レッカー移動、スペアパーツ、小包配達、交通機関切符販売、花、生地、コンピューター・オーディオ機器、クリーニング店、不動産、鍵製造、機械修理、廃棄物回収、会 計・税務、自動車修理など。
●ホテルは観光目的の宿泊客に対して営業禁止。外国人、ビジネス出張目的による宿泊客に対しては営業可。
●(すでに入済みの対策について確認)
飲食店の営業禁止(テイクアウトは可)
例外:従業員用食堂、宿泊施設(宿泊客向けに6時~22時まで営業可)、5000平米以上のモール内にあるフードコートでは、テイクアウトのみ。
③ 10月14日からの規制強化内容
規制強化期間:10月14日(水)0時~11月1日(休校の規制のみ)又は11月3日(緊急事態終了まで)
目的:感染者数(陽性者数)を減らし、R値を0.8まで下げ(0.8まで下がれば、規制を緩和する)、病院の医療提供能力を確保し、医療を必要するすべての人が治療を受けられるようにする。
1.基礎学校第一段階(1~5年生)を、10月14日(水)から2週間休校。当該規制は11月1日までとし、生徒は11月2日から通常通り登校する。(10月26日の週は、26、27日を休校にすることを教育省が決定しており、28日は国民の休日、29日、30日は秋休みのため、合計3週間休校になる)
・一日当たり育児手当基本給与の60%、最低400コルナを支給する。
・保育園は当規制の対象外で、通園を許可する。
・大学の試験は、参加者10名までにて実施を認める。
・春の時と同様に、医療従事者、消防隊、警察官、社会福祉施設など、国の救護システムにて勤務する人の子どもが通う学校は用意する。
・芸術学校の個人レッスン(先生対生徒1人)は禁止。
② レストラン、クラブ、バーの営業を禁止し、テイクアウトのみ(20時まで)を認める。現在の緊急事態終了(11月3日)まで禁止する。
③ 集会人数を屋内、屋外共に6名までとする。(各自治体及び国の議会、省庁及び政党の行う会議などは例外)
④ 医学生の起用:医学生4年生及び5年生を病院における支援などに起用する。
医学部のみならず、薬学部、介護福祉部の学生の起用も可。
⑤ 高校における実習は禁止。
⑥ 公共の場における飲酒禁止(11月3日まで)
⑦ 学生寮以外のチェコの住所に住所登録している学生は、10月14日から学生寮における宿泊禁止。(例外を認める)
④ 10月9日即導入及び10月12日からの規制強化内容
<文化的な催し>
・文化的な催し(劇場、映画館などにおける上演、博物館、画廊、展覧会、各地の城の閉鎖、会議、見本市、移動遊園地など)は、10月12日(月)から、すべて禁止する。
・10月11日(日)まで、すでに予定されている催しは実施可。
・動物園も閉園。(週末に多くの人が集まるため)*動物園は9日になり、9日からの即閉園が決定。
<スポーツ>
・10月12日(月)から、スポーツの屋内外における催し(試合、トレーニングなど)をプロ、アマチュア共にすべて禁止する。
・10月11日(日)まで、すでに予定されている催しは実施可。
・屋外で余暇にサッカー、テニスなどの運動をする場合は人数制限に沿い、最高20人にて行うことができる。
・屋内における運動は一切禁止。(屋内体育館は閉館)
・スポーツの試合で唯一、国際試合の場合は許可する。
・スカウト活動も9日から禁止。
<モール・ショッピングセンターの規制>
・モール内での移動・買い物時の行動は2人まで(例外は、15歳未満の子どものいる家族)。Wifiを切って使用不可能にし、顧客が長時間滞在しないようにする。
<病院、社会福祉施設における規制>
・10月12日(月)から2週間、面会を禁止する。
<結婚式について>
・10月19日まで、30人までの人数制限で挙式可能。(今回の規制では変更なし)
<役所の受付時間>
・役所は、1週間に2日、1日5時間の受付時間体制に切り替える。
<秋休み>
・各地の学校がこれから秋休みに入り、10月28日が国民の祝日であるため、10月26日及び27日を全国で休校とする。10月26日・27日の2日間を「新型コロナウイルス対策の日(Dny boje proti kovidu)」とする。
⑤ 9月10日からのマスク着用義務の詳細
10月21日(水)から、以下の内容が追加になる。
・自治体内(市町村内)にて、2人以上の人が会う時に、2メートル以上の社会距離を保つことが不可能な場合、マスクを着用する。自治体の外では同義務なし。
例外: 2歳までの子ども
一緒の家庭に住んでいる人。
運動中。
・車内においてもマスク着用。一人で運転している時、又一緒の家庭に住んでいる人と同乗している時を例外として、マスクを着用が義務付けられる。
10月13日から、市内一般交通機関の停留所での着用義務が追加。
9月1日から、感染予防の一環として、全国を対象に、一部の屋内(役所、医療機関・薬局、社会福祉施設、投票所)及び公共交通機関(タクシーを含む)におけるマスク着用が義務づけられたが、全国的に感染状況が悪化したため、9月10日より、全国を対象に、自宅以外の屋内におけるマスク着用が義務付けられている。
目的は、高齢者、基礎疾患を持つ人々を新型コロナウイルスの感染から防ぐため。
以下は、9月10日から有効の特別対策規定内容(https://koronavirus.mzcr.cz/wp-content/uploads/2020/09/Mimoradne-opatreni-noseni-ochrannych-prostredku-dychacich-cest-s-vyjimkami-s-ucinnosti-od-10-9-2020-do-odvolani.pdf)
*以下は規定内容の大要をまとめたもの(文書内の番号は規定内容の番号を残している)
1.着用場所規定
a) 以下の場所の屋内
・自宅・宿泊施設以外の場所における屋内(学校を含む)
・公共交通機関内
2.以上の場所におけるマスク着用義務の対象外
・2歳未満の幼児
・幼稚園・保育園園児及び職員
・スポーツトレーニング・競技
・その他、特別対策規定に定められている例外*
*特別対策規定に定めらえている例外は以下のとおり。
a) 2歳未満の幼児
b) 幼稚園・保育園園児及び職員
c) 外国語学校(1年間全日制教育)内
d) 学生寮、ユースホステルの従業員、及びこれらの施設に滞在する子供、生徒、学生
e) 児童養護施設
f) 法務省の設立した学校
g) 学校法第16条第9講に基づいて設立された学校の生徒、学生、教務職員
h) 児童一時保護所の職員及び児童
i) 知的・精神障害、自閉症スペクトラム障害、認知障害などを負っているため、マスクを着用することができない場合。
j) 医療機関病棟に入院中の場合。
k) 医療関係者が医療サービスを提供する上で不可欠な場合。
l) 社会福祉サービスの利用者
m) その他、医療・社会福祉サービスの提供者、担当医が判断した場合。
n) 被用者(チェコ憲法で定められている国を代表する国家公務員を含む)が、一か所において勤務し、他の人との距離が2メートル以上保てない場合。
o) 公共交通機関の運転手(乗客と乗降車時に接触している時はマスク着用)
p) 法廷内(裁判官、陪審員、検事、被告などをはじめとする参加者)
q) 劇場で舞台に上がる人(演劇、舞踊、音楽の演目を上演する人)、講義の講師、オーディオビデオの作品・番組の作成に参加する人。
r) ラジオ、テレビをはじめとする番組の司会者、アナウンサー
s) 高温の場所で勤務する人(高温によるリスクは管轄機関が判断)
t) 飲食店における顧客の飲食時。
u) 公共交通機関内における乗客の飲食時。
v) 結婚式参加者(新郎新婦のみならず、参列者も含む)
w) 写真撮影時(新郎新婦の写真撮影、家族写真撮影)
x) スポーツトレーニング、練習、試合、トーナメントなどでスポーツする人(トレーナーも含む)
y) 屋内プール、サウナなど。
2020年10月10日付にて、2020年8月24日付の保健省特別措置規定(*9月1日からの全国におけるマスク着用を定めた規定)、2020年8月31日付の保健省特別措置規定第I/2項が廃止された。
・罰金 特別対策を遵守しない場合、チェコ警察が、その場で最高1万コルナまでの罰金を科すことができる。
⑥ 検閲隔離期間の短縮
2020年9月1日から、検疫隔離期間が10日に短縮。
⑦ 検疫隔離・陽性隔離、追跡作業の規則変更
・隔離の規則が9月15日(火)から、以下のとおり変更になった。
目的:検疫隔離になる人の数を大幅に減らすため
・陽性者に接触していても、接触時に陽性者および本人ともにマスク又は粉塵マスク(respirator)を着用していたことがわかっており、かつ本人が無症状であれば、検疫隔離しなくてよい。
・陽性者に接触していても、本人が直近90日以内に新型コロナウイルスにかかっていれば、検疫隔離しなくてよい。(90日間は免疫ができているため)
*マスクをしていても、陽性者がくしゃみをした後に握手した場合などは、検疫隔離しなければならない。
*接触後、10日間は健康状態に注意し、症状が出た場合は、ホームドクターに連絡する。
*陽性者と接触後、症状が出ている場合は検疫隔離(quarantine)または陽性隔離(isolation)に入るが、症状が消えた後も3~4日は隔離の状態を継続する。検疫隔離(quarantine)、陽性隔離(isolation)の双方について、隔離終了のためにテストを受ける必要はない(医療関係者、社会福祉施設職員、免疫力が低下している人は例外)
・衛生局による追跡作業の方法が9月21日(月)、自己追跡(直近に接触した人を衛生局のウェブサイトで自己申告する方法)になる。
3-3.外国渡航に関する情報
・EU諸国安全度マップ:現在の時点での最終アップデートは10月2日(月)。
10月5日(月)0:00時より、以下の国を安全な国(グリーン色)とする(チェコ外務省サイトに掲載されているチェコ保健省の発表)
アンドラ、オーストラリア、ベルギー、ブルガリア、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、クロアチア、アイルランド、アイスランド、イタリア、日本、カナダ、韓国、キプロス、リヒテンシュタイン、リトアニア、ラトビア、ルクセンブルク、ハンガリー、マルタ、モナコ、ドイツ、オランダ、ノルウェー、ニュージーランド、ポーランド、ポルトガル、オーストリア、ルーマニア、ギリシャ、サンマリノ、スロバキア、スロベニア、スウェーデン、スイス、タイ、チュニジア、ヴァチカン、イギリス、北アイルランド、バレアレス諸島及びカナリア諸島(スペイン)
・日本は9月18日(金)の時点で、依然としてグリーンの安全な国。しかし、両国間には相互主義は適用されていない。
<情報源>
https://eurozpravy.cz/zahranicni/eu/pocet-nakazenych-ve-svycarsku-a-rakousku-strme-roste-kurz-ohlasi-nove-restrikce.83198939/
注:ここに記載している内容は、当日夕刻時にチェコテレビ、インターネット、外国のメディアなどで報道されている内容をまとめたものです。報道の仕方による曖昧さから不正確な部分が残ることがあり、またさらにコロナウィルス関連の内容は、報道時とは実際異なる内容が実施されていることもありますのでご注意ください。ここで記載している内容が事実とは異なることから発生し得る状況については、一切責任を負いかねますので予めご了承くださるようお願いいたします。本ブログでは、遡及して事実を修正することはしておりません。現在報道されている内容をとらえて、その時の状況判断材料としてご参考いただけましたら幸甚です。
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