20年8月20日(木)夕刻時にチェコテレビ、インターネットでチェコの各メディアが報道しているチェコ、欧州におけるコロナウィルスの状況を伝えるニュースをお伝えします。
8月21日に発表されたマスク着用義務詳細が変更
1.国内コロナウイルスの状況
・8月19日(水)のチェコ国内における新規陽性者数は316人だった。20日18時00分現在の陽性者数は、4710人。新型コロナウイルスによる死亡者数は、これまで405人。現在、入院している陽性者数は110人で、そのうち29人が重症。これまでの陽性者は合計20686人。
・プラハの直近24時間の新規陽性者数は、74人。これまで4294人が感染。死亡者数は107人。http://www.hygpraha.cz/obsah/koronavirus_506_1.html
・ターボル地方のドブロニツェ・ウ・ベヒニェで大学が企画したセミナーの参加者1名の陽性が確認されたため、21日(金)、セミナー会場で参加者全員約150人の検査を実施予定。(南ボヘミア州衛生局長の発表)
・バビシュ首相とヴォイチェフ保健大臣が話し合いを行い、19日(水)に発表されたマスク着用義務が修正された。(以下、マスク着用義務の項目の赤字部分をご参照ください)
*8月17日(月)に9月1日からのマスク着用を発表したものの詳細を2日後の19日
(水)に発表。一般国民、専門家から批判が出されたため、バビシュ首相も反対
し、前日に公表した詳細内容を本日修正することになったため、国民の間から
は、4日間に何度も規定が変わるのでは、何を信じてよいかわからない、レストラ
ンなどでは昨日の発表後、イベントなどの予約キャンセルが相次いだため、事業
を営む上で支障が出ている、などの批判が出されている。また野党からは、恥ず
べきことだ、国民は何を信じてよいかわからなくなっている、という批判が出さ
れている他、ヴォイチェフ保健大臣の辞任を再度求める声も上がっている。
*チェコテレビ19時のニュースでバビシュ首相は、春の第一波の時とは異なり、経
済的な面を考慮する必要があること、コロナウイルス発生前の通常の状態に戻す
よう努めなければならないこと、今日は8月20日で、マスク着用開始日は9月1日
なのでまだ日程があること、などを述べた。
*保健省疫学専門家のラスチスラフ・マジャル氏がリーダーを務めている保健省疫
学チームが、ヤルミラ・ラージョヴァ―・チェコ衛生主任の指揮下に配置される
ことが決まった。マジャル氏が各地の感染度に関わらず、全国一斉のマスク着用
を支持したことから、今回の混乱を招く原因になったためとされている。
・今日8月20日(木)、国内の感染度を示すマップのアップデートする日について、これまでの月曜日から金曜日に移行する旨、ヤルミラ・ラージョヴァー・チェコ衛生主任が述べた。(学校のマスク着用義務が、各地の感染度によって課されることになったため、9月1日学校開始前の最終アップデートは、8月28日に公表される)
・検疫隔離中の有権者が選挙するための方法を認めた法案、学校教育に遠隔教育を認める法案が今日、上院で承認された。今後、大統領の承認を受ける。下院が承認した案を翌日上院が承認するという事態に追い込まれていることに、下院議員から批判の声が上がっている。
2.外国の様子
・スロバキアでは、新たに陽性者が80人増えた。現在、3102人が陽性。(https://korona.gov.sk/)
・ドイツでは、昨日(今朝7時の時点で直近24時間)、1707人の新規陽性が確認された。4月末から最高を記録。
<すでに発表され、現在でも有効な内容>
1.チェコ国内感染度マップ
現在の時点での最終アップデートは、8月7日~13日(第33週目)の状況を示したもの。
緑色(緑色の基準は「市中感染の危険なし」:感染発生が稀、地域クラスター発生、地域の感染拡大、前者3つのケースの混合)の部分が2か所。プラハとフリーデク・ミーステク地方。
<ヤルミラ・ラージョヴァー・チェコ衛生主任のコメント>
・プラハ:首都は多くの人が集まり、イベントも数多く行われるため、感染数が高くなることは、各国共通(例:ウィーン、リスボン、マドリッド、バルセロナ)。現在の陽性者は、無症状又は軽症であり、高齢者・基礎疾患を持つ人々への感染拡大はなく、集中治療を必要とする患者数も増加していない。感染経路確認不可能なケースは全体の20%以下で、状況は把握できており、地方全体にわたる感染ではない。
・フリーデク・ミーステク地方:当地のクラスターで多数の陽性者が発生している。陽性者の多くは、無症状又は軽症。高齢者・基礎疾患を持つ人々へ感染は拡大しているが、集中治療を必要とする患者数は増加していない。状況は把握できており、地方全体にわたる感染ではない。
2.チェコ国内の各州における規制
・ズリーン州(2020年8月19日より有効)
マスク着用義務(医療機関の外来治療、薬局、医療機器受渡所のみ)
・南ボヘミア州(2020年8月19日より有効)
以下の場合にマスク着用を推奨する。
・医療機関、薬局、社会福祉施設内におけるマスク着用
・高齢者、基礎疾患を持つ人がいる場所
・すべての公共交通機関内(電車、バス、市内交通)
呼吸器官疾患の症状が出ている人に対して、手をよく洗うなどの感染症対策を守るこ
とを推奨。
・モラビア・シレジア州(Bílovec, Bohumín, Český Těšín, Frenštát pod Radhoštěm, Havířov, Hlučín, Karviná, Kopřivnice, Kravaře, Nový Jičín, Odry, Opava, Orlová, Ostrava, Vítkov、及びこれらの自治体の管轄下にある自治体)(2020年8月14日12時より有効)
・病床のある医療機関が新規患者を受け入れる場合、PCRテスト必須(当該患者
がPCRテストを4日以内に受けたことを認める医師の証明書を提示しない場合)
・社会福祉設備が新しく人を受け入れる場合、PCRテストを4日以内に受けたこと
を認める医師の証明書の提示がない場合は、受入れを禁ずる。
・店舗での買い物をする時、監獄での面会時などの手の消毒を徹底して行う。
・モラビア・シレジア州(Frýdek-Místek, Frýdland nad Ostravicí, Třinec, Jablunkov及びこれらの自治体の管轄下にある自治体)(2020年8月14日12時より有効)
・マスク着用義務(自宅以外の屋内空間、タクシーを含む自動車内、特別対策上
規定されている例外を除いた一般交通機関、社員通勤バスなど)
・病床のある医療機関が新規患者を受け入れる場合、PCRテスト必須(当該患者
がPCRテストを4日以内に受けたことを認める医師の証明書を提示しない場合)
・社会福祉設備が新しく人を受け入れる場合、PCRテストを4日以内に受けたこと
を認める医師の証明書の提示がない場合は、受入れを禁ずる。
・ピルゼン州タチナー(自治体名)(2020年8月14日から有効)
・マスク着用義務(自宅以外の屋内空間)
・同じ家庭に住む人以外の人との接触は、必要最小限に控える。
・公共の場所における集会人数は最高2名まで(例外:同じ家庭に住む人、職業
上・事業上の理由などから必要な場合、葬儀の場合)。同じ家庭に住む人以外の
人とは、可能な限り、最低2メートルの間隔を保つこと。
・飲食店は閉店。
・公共及び個人で行う文化的・スポーツイベントをはじめとする集会の禁止。
・ヴィソチナ州(2020年8月8日より有効)
以下の場所におけるマスク着用
・医療機関(外来、ホームドクター・専門医・専門医以外の医師、歯科医、病床
のある病院、薬局、医療機器の受取場所)、及び社会福祉設備(児童養護施設、
青少年更生施設を含む)内。
・プラハ市(2020年7月27日から有効)
以下の場所におけるマスク着用を義務付ける。
・地下鉄及び地下鉄構内
・医療機関内
・ウースチー州(2020年7月24日午前7時から有効)
以下の場所におけるマスク着用を義務付ける。
・医療機関及び社会福祉施設
・リベレツ州(2020年7月24日午前7時から有効)
以下の場所におけるマスク着用を義務付ける。
・医療機関訪問時
・薬局内
・一部の社会福祉施設
3.9月1日からのマスク着用義務の詳細
8月20日(木)、バビシュ首相とヴォイチェフ保健大臣が話し合い、以下の変更が決まった。(17時30分過ぎのチェコテレビCT24インターネットニュース)
・学校内では、教室内のみならず、廊下におけるマスク着用もなし。(つまり、学校
ではマスク着用しない、に変更。全国感染度マップでオレンジ色又は赤色に指定され
た場合、当該地域にある学校ではマスク着用を義務付ける)
・店舗(モールを含む)、レストラン、サービス業(美容室など)におけるマスク着
用はなし。
・屋内イベントにおいてマスクを着用しなければならないのは、100人以上が集まる場
合。(ヴォイチェフ保健大臣は、9月の状況により、厳しくする必要性がるかどうかを
判断すると述べている)
(修正内容が記者会見にて発表されましたが、書面にて確認できていないため、以下は19日に発表された詳細内容のままにしてあります)
(2020年8月19日発表内容)
9月1日から、感染予防の一環として、全国でマスク着用義務が課される。
目的は、高齢者、基礎疾患を持つ人々を新型コロナウイルスの感染から防ぐため。
・着用場所 ・店舗
・役所
・裁判所内(例外:裁判官、訴訟当事者、証人、鑑定人、通訳人は着用義務なし)
・郵便局
・モール
・美容院、ペディキュア・マニキュア
・教会
・劇場・映画館
・薬局・医療機関(病院など)
・投票所(選挙が行われた場合)
・市内一般交通(MHD)、電車(列車)、バス、タクシー、バスツアー旅行(バスで旅行する場合)
例外
1.運転手にマスク着用義務が課されるのは、乗客と話しをする場合のみ
2.交通機関内で飲食が認められている場合、乗客も飲食時はマスクをはずしてよい)
・レストラン、喫茶店、バー(店舗側のウェイターなどは、常に着用。顧客側も、飲食していない時は着用)
・屋内イベント:参加者数に関わらず、着用。例外は、イベント司会者、スポーツをしている人々
・イベント参加者人数制限:屋内イベントの人数は最大500人まで。屋外イベントは1000人まで。(注:セクションが設けられる場合は、各セクションの最大人数)
・個別の入口を備えたセクションの数をこれまでの5セクションから10セクションに増やす。(他のセクションへの出入りは禁止)
・屋内でマスクを着用している場合、1列おきに座る必要なし。屋外では、1列おきに座る。屋外で1列おきに座る場合、定員の半数までを最高として入場可能(これまでは定員数4分の1まで)
・学校:教室内はマスク着用義務なし。教室以外の廊下などでは着用。体育の時間、食堂内は例外。
・マスク着用義務対象外の人々及び場合
・満2歳までの幼児
・精神障害のある人
・スポーツをしていている場合
・体育館、フィットネスセンター
・屋内プール、サウナ、温泉療養設備(Lázně)
・知的障害者などが通う特別な学校、保育園
・その他、2020年8月19日にチェコ保健省が発行した特別対策に記載されている人々及び場合
・罰金 マスク着用の義務に違反する場合、チェコ警察が、その場で最高1万コルナまでの罰金を科すことができる。
4.外国渡航に関する情報
・EU諸国安全度マップ:現在の時点での最終アップデートは8月14日(金)付。
ルーマニアのみが赤(危険度大)。
・8月17日(月)から、以下の国の従業員を雇用する使用者(会社)は、当該従業員に対して、陰性の検査結果提示又は検疫隔離を義務付ける。
・ブルガリア、ルクセンブルク、スペイン、ベルギー*、マルタ*
(*の国は、8月17日から新たに加わった国)
・ポルトガル、スウェーデンは17日から上記対象外となった。
・8月24日(月)から、スペインに渡航後チェコへ帰国するチェコ人及び外国人に対し、以下の義務が課せられる。
・チェコへ帰国後、即、本籍のある州の衛生局へ直接訪問するのではなく、電話などで連絡を入れる。
・即、自費でSARS Covid-2対象のRT-PCRテストを受け、結果については、チェコへ帰国した時から遅くとも72時間以内に所轄の衛生局へ通告。(RT-PCRテストを受けない場合は、14日間の検疫隔離。
・上記が完了するまで、鼻と口を覆うマスクなどを着用するとともに、外出規制を守る。
*外出規制の例外は以下のとおり:勤務、教育などの活動を行うことを目的とした勤務先への移動、勤務先における移動、教育機関への移動、事業を行うことを目的とした移動、どうしても必要な外出、子どもの面倒・動物の面倒を見るための外出のほか、どうしても金融関連機関・郵便局、医療機関、社会福祉設備、役所へ行く必要がある場合の当該機関と自宅との往復、葬儀への参加。
*スペインからの帰国後、市内一般交通、タクシーが利用できないということはない。(利用を認める)
・上記義務が対象外となる場合
・カナリア諸島からの帰国。
・スペインにおける滞在時間が12時間以内の場合。
・5歳未満の子ども。
<情報源>
チェコテレビCT24 19時からのニュース
注:ここに記載している内容は、当日夕刻時にチェコテレビ、インターネットなどで報道されている内容をまとめたものです。報道の仕方による曖昧さから不正確な部分が残ることがあり、またさらにコロナウィルス関連の内容は、報道時とは実際異なる内容が実施されていることもありますのでご注意ください。ここで記載している内容が事実とは異なることから発生し得る状況については、一切弊社にて責任を負いかねますので予めご了承くださるようお願いいたします。本ブログでは、遡及して事実を修正することはしておりません。現在報道されている内容をとらえて、その時の状況判断材料としてご参考いただけましたら幸甚です。
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