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  • 執筆者の写真Miwatis Praha

2020年8月22日 チェコ コロナウイルス関連ニュース

更新日:2020年8月24日

2020年8月22日(土)夕刻時にチェコテレビ、インターネットでチェコの各メディアが報道しているチェコ、欧州におけるコロナウィルスの状況を伝えるニュースをお伝えします。


日当たり新規陽性者数が初めて500人超


1.国内コロナウイルスの状況

・8月21日(金)のチェコ国内における新規陽性者数は506人で、初めて500人を超えた。これまでの最高記録は、3月27日の377人だった。

22日18時00分現在の陽性者数は、5182人で、再び5000人を超えた。新型コロナウイルスによる死亡者数は、これまで411人。現在、入院している陽性者数は116人。このうち、重症の患者数は22人。これまでの陽性者は合計21680人。

https://koronavirus.mzcr.cz/

・プラハの直近24時間の新規陽性者数は、67人。これまで4422人が感染。死亡者数は107人。(8月22日18時00分時の数字)

http://www.hygpraha.cz/obsah/koronavirus_506_1.html

・8月21日(金)に新規陽性者数が急増した状況について、ヤルミラ・ラージョヴァー・チェコ衛生主任及びプリムラ政府特使(春にパンデミックが始まった時点でチェコ保健省副大臣を務めていた疫学専門家。6月より保健研究開発政府特使)は以下のように説明している。

・検査件数が増えたための増加である。(8月21日のテスト実施件数8672件)

・具体的には、夏休みを国外で過ごした人の帰国、スポーツクラブの一斉検査の開始

によるもの。(昨日のプロサッカーリーグ開始に伴い、各チームに検査が義務付けら

れているため、無症状感染の陽性者が確認されている。これまで、ピルゼン、オスト

ラバ、チェスケー・ブジェヨビツェ、プラハのサッカークラブで陽性者が発生。注:

先週、陽性者が確認されても、他の選手が陰性であれば、検疫隔離なしに試合を実施

してよいことになったため、試合が行われている)。

・検査数を増やすと陽性者も増えるということが判明したのみで、驚くべきことでな

い。

・クラスターは把握できており、市中感染の可能性は低く、感染の追跡もできてい

る。

・金曜日の陽性者増加は、プラハが一番多く、続いて中央ボヘミア州、モラビア・シ

レジア州。いずれもこれまでに明らかになっているクラスターからの新規陽性者。ク

ラスターの規模は大きくなく、スマート検疫隔離システムを使って把握できている

が、クラスターは全国に存在している)

新規陽性者がプラハで一番多く増加していることから、プラハのみ、マスク着用義

務または別の規制を9月1日前に課すことになる可能性がある。来週判断が下る。(ヤ

ルミラ・ラージョヴァー・チェコ衛生主任の発言。チェコテレビCT24の19時のニュー

ス)

・保健省専門チームが提案したマスク着用規定が変更になったため、国民一人一人が

感染予防対策をしっかり遵守することが求められる。

・保健省専門チームが提案したマスク着用規定が世論の批判を受けて変更になった背

景には、現在の症状が軽症であるため、厳しい規制は必要ないと多くの国民が考えて

いるものと判断している。

・夏場に入り、警戒心が緩んでいる。現在の感染拡大は、結婚式、会社のパーティー

などをはじめとする、人が多く集まる場所で起こっている。事態を少し軽視する傾向

にあるので、各自が責任感を持って対策を守る必要がある。呼吸器疾患のある人は、

こうした集まりや高齢者を訪問することなどは避けるべきである。

・これまで、規制強化へ踏み切る基準として、日当たりの新規感染者増加数400人とい

  う数字が発表されていたが、現在の感染状況では750~1000人まで追跡することがで

きるため、この数字を超えたら、規制を強化する必要がある。(プリムラ政府特使の

チェコテレビ19時のニュースにおける発言)

・この他、チェコの疫学専門家の間では、現在の新型コロナウイルスについて、以下の意見が出されている。

・ウイルスが突然変異したため、感染度は高いが、春の状況と異なり、死亡率が低く

(現在、4月時の4分の1)、多くの場合が軽症である。*現在、集中治療を必要とする

患者数は22人。(呼吸器感染症は、夏場、症状が軽くなることは一般的である、とい

う意見も出ている)

・現在の感染は、若い年齢層に拡大しており、高齢者に感染が拡大する場合とは異な

り、危険度が低い。

・19日(水)の直近1週間に、クロアチアに滞在して帰国したチェコ人35人の新規陽性が確認された。その一週間前の数字に比べると半数。これまで、国外で感染した人の数は320人で、この1週間に約30%増。

2.外国の様子

・クロアチアから帰国した場合の検疫隔離をイギリスが導入し、チェコの周辺国もクロアチアへの渡航を奨励しないなどの姿勢を示しているが、チェコはまだ対策をとっていないことに対して、プリムラ政府特使の発言(チェコテレビ19時のニュース):クロアチアは検査の実施件数が少ないにも関わらず、日当たりの新規感染者が200~250人になってきているため、実際の感染者は公表されている数よりもずっと多いことが考えられるため、チェコも近いうちに何らかの対策をとる。


・ウクライナ保健省はウクライナ人の外国渡航における安全度を見直し、今日から、チェコとスロバキアを緑色の「安全な国」に戻した。(8月初め、チェコ、スロバキアを含む120か国を赤色の「危険な国」に指定したが、ウクライナの判断基準が変更になり、10万人当たりの感染者数を基準とするウクライナの基準を超えた場合に赤色の「危険な国」に指定するようになったため)


・チェコで現在起こっている感染拡大の状況は、欧州各国に共通している。

<すでに発表され、現在でも有効な内容>

1.チェコ国内感染度マップ

8月21日(金)は、依然として8月14日(金)の発表(第33週目評価内容)が表示されたまま。金曜日に発表される日として、現在、8月28日が挙げられている。

 現在の時点での最終アップデートは、8月7日~13日(第33週目)の状況を示したもの。

https://koronavirus.mzcr.cz/aktualni-epidemiologicka-situace-v-cr/

 緑色(緑色の基準は「市中感染の危険なし」:感染発生が稀、地域クラスター発生、地域の感染拡大、前者3つのケースの混合)の部分が2か所。プラハとフリーデク・ミーステク地方。

<ヤルミラ・ラージョヴァー・チェコ衛生主任のコメント>

プラハ:首都は多くの人が集まり、イベントも数多く行われるため、感染数が高くなることは、各国共通(例:ウィーン、リスボン、マドリッド、バルセロナ)。現在の陽性者は、無症状又は軽症であり、高齢者・基礎疾患を持つ人々への感染拡大はなく、集中治療を必要とする患者数も増加していない。感染経路確認不可能なケースは全体の20%以下で、状況は把握できており、地方全体にわたる感染ではない。

フリーデク・ミーステク地方:当地のクラスターで多数の陽性者が発生している。陽性者の多くは、無症状又は軽症。高齢者・基礎疾患を持つ人々へ感染は拡大しているが、集中治療を必要とする患者数は増加していない。状況は把握できており、地方全体にわたる感染ではない。

2.チェコ国内の各州における規制

https://koronavirus.mzcr.cz/aktualni-opatreni/

・ズリーン州(2020年8月19日より有効)

マスク着用義務(医療機関の外来治療、薬局、医療機器受渡所のみ)

・南ボヘミア州(2020年8月19日より有効)

以下の場合にマスク着用を推奨する。

・医療機関、薬局、社会福祉施設内におけるマスク着用

・高齢者、基礎疾患を持つ人がいる場所

・すべての公共交通機関内(電車、バス、市内交通)

呼吸器官疾患の症状が出ている人は、手をよく洗うなどの感染症対策を守ることを推

奨。

・モラビア・シレジア州(Bílovec, Bohumín, Český Těšín, Frenštát pod Radhoštěm, Havířov, Hlučín, Karviná, Kopřivnice, Kravaře, Nový Jičín, Odry, Opava, Orlová, Ostrava, Vítkov、及びこれらの自治体の管轄下にある自治体)(2020年8月14日12時より有効)

・病床のある医療機関が新規患者を受け入れる場合、PCRテスト必須(当該患者が

PCRテストを4日以内に受けたことを認める医師の証明書を提示しない場合)

・社会福祉設備が新しく人を受け入れる場合、PCRテストを4日以内に受けたことを認

める医師の証明書の提示がない場合は、受入れを禁ずる。

・店舗での買い物をする時、監獄での面会時などの手の消毒を徹底して行う。

・モラビア・シレジア州(Frýdek-Místek, Frýdland nad Ostravicí, Třinec, Jablunkov及びこれらの自治体の管轄下にある自治体)(2020年8月14日12時より有効)

・マスク着用義務(自宅以外の屋内空間、タクシーを含む自動車内、特別対策上規定

されている例外を除いた一般交通機関、社員通勤バスなど)

・病床のある医療機関が新規患者を受け入れる場合、PCRテスト必須(当該患者が

PCRテストを4日以内に受けたことを認める医師の証明書を提示しない場合)

・社会福祉設備が新しく人を受け入れる場合、PCRテストを4日以内に受けたことを認

める医師の証明書の提示がない場合は、受入れを禁ずる。

・ピルゼン州タチナー(自治体名)(2020年8月14日から有効)

・マスク着用義務(自宅以外の屋内空間)

・同じ家庭に住む人以外の人との接触は、必要最小限に控える。

・公共の場所における集会人数は最高2名まで(例外:同じ家庭に住む人、職業上・事

業上の理由などから必要な場合、葬儀の場合)。同じ家庭に住む人以外の人とは、可

能な限り、最低2メートルの間隔を保つこと。

・飲食店は閉店。

・公共及び個人で行う文化的・スポーツイベントをはじめとする集会の禁止。

・ヴィソチナ州(2020年8月8日より有効)

以下の場所におけるマスク着用

・医療機関(外来、ホームドクター・専門医・専門医以外の医師、歯科医、病床のあ

る病院、薬局、医療機器の受取場所)、及び社会福祉設備(児童養護施設、青少年更

生施設を含む)内。

・プラハ市(2020年7月27日から有効)

以下の場所におけるマスク着用を義務付ける。

・地下鉄及び地下鉄構内

・医療機関内

・ウースチー州(2020年7月24日午前7時から有効)

以下の場所におけるマスク着用を義務付ける。

・医療機関及び社会福祉施設

・リベレツ州(2020年7月24日午前7時から有効)

以下の場所におけるマスク着用を義務付ける。

・医療機関訪問時

・薬局内

・一部の社会福祉施設

3.9月1日からのマスク着用義務の詳細

9月1日から、感染予防の一環として、全国でマスク着用義務が課される。

目的は、高齢者、基礎疾患を持つ人々を新型コロナウイルスの感染から防ぐため。

保健省発表の特別対策(書面)が、まだ保健省ウェブサイトにも公表されていないため、19日発表内容をwww.denik.czの報道内容に基づいて修正したもの。緑色の部分については、19日発表時に報道された内容で20日に公表された修正の対象にはなっていないと思われるが、現在確認が不可能な部分

・着用場所 ・役所

*役所でのマスク着用については、9月に判断が下る予定。

・薬局・医療機関(病院など)

・投票所(選挙が行われた場合)

・市内一般交通(MHD)、電車(列車)、バス、タクシー、バスツアー旅行(バスで旅行する場合)

例外

1.運転手にマスク着用義務が課されるのは、乗客と話しをする場合のみ

2.交通機関内で飲食が認められている場合、乗客も飲食時はマスクをはずしてよい)

・文化的・スポーツイベント:100名を超える場合

・学校:全国感染度マップにて、危険度2度(オレンジ色)に指定された地域にある学校では、マスク着用。

・マスク着用義務対象外の人々及び場合

・満2歳までの幼児

・精神障害のある人

・スポーツをしていている場合

・体育館、フィットネスセンター

・屋内プール、サウナ、温泉療養設備(Lázně)

・知的障害者などが通う特別な学校、保育園

・その他、2020年8月19日にチェコ保健省が発行した特別対策に記載されている人々及び場合

・罰金 マスク着用の義務に違反する場合、チェコ警察が、その場で最高1万コルナまでの罰金を科すことができる。

4.外国渡航に関する情報

・EU諸国安全度マップ:現在の時点での最終アップデートは8月14日(金)付。

ルーマニアのみが赤(危険度大)。

https://koronavirus.mzcr.cz/seznam-zemi-podle-miry-rizika-nakazy/

・8月17日(月)から、以下の国の従業員を雇用する使用者(会社)は、当該従業員に

対して、陰性の検査結果提示又は検疫隔離を義務付ける。

・ブルガリア、ルクセンブルク、スペイン、ベルギー*、マルタ*

(*の国は、8月17日から新たに加わった国)

・ポルトガル、スウェーデンは17日から上記対象外となった。

・8月24日(月)から、スペインに渡航後チェコへ帰国するチェコ人及び外国人に対し、以下の義務が課せられる。

・チェコへ帰国後、即、本籍のある州の衛生局へ直接訪問するのではなく、電話などで連絡を入れる。

・即、自費でSARS Covid-2対象のRT-PCRテストを受け、結果については、チェコへ帰国した時から遅くとも72時間以内に所轄の衛生局へ通告。(RT-PCRテストを受けない場合は、14日間の検疫隔離。

・上記が完了するまで、鼻と口を覆うマスクなどを着用するとともに、外出規制を守る。

*外出規制の例外は以下のとおり:勤務、教育などの活動を行うことを目的とした勤務先への移動、勤務先における移動、教育機関への移動、事業を行うことを目的とした移動、どうしても必要な外出、子どもの面倒・動物の面倒を見るための外出のほか、どうしても金融関連機関・郵便局、医療機関、社会福祉設備、役所へ行く必要がある場合の当該機関と自宅との往復、葬儀への参加。

*スペインからの帰国後、市内一般交通、タクシーが利用できないということはない。(利用を認める)

・上記義務が対象外となる場合

・カナリア諸島からの帰国。

・スペインにおける滞在時間が12時間以内の場合。

・5歳未満の子ども。

5.チェコ人の外国への渡航

・フィンランド、ノルウェー、ラトビアが新しくチェコからの渡航者に対して検疫隔離を義務付ける。(チェコテレビCT24、19時のニュース)

<情報源>

https://koronavirus.mzcr.cz/

http://www.hygpraha.cz/obsah/koronavirus_506_1.html

https://www.expres.cz/zpravy/koronavirus-coronavirus-covid-19-druha-vlna-virus-sireni-epidemiologove.A200822_114919_dx-zpravy_peve

https://www.seznamzpravy.cz/clanek/novy-rekord-pocet-nove-nakazenych-v-cr-presahl-500-117010

https://www.irozhlas.cz/zpravy-domov/online-reportaz-cesko-koronavirus-covid-19_2008220553_ada

チェコテレビCT24 19時からのニュース


注:ここに記載している内容は、当日夕刻時にチェコテレビ、インターネット、外国のメディアなどで報道されている内容をまとめたものです。報道の仕方による曖昧さから不正確な部分が残ることがあり、またさらにコロナウィルス関連の内容は、報道時とは実際異なる内容が実施されていることもありますのでご注意ください。ここで記載している内容が事実とは異なることから発生し得る状況については、一切責任を負いかねますので予めご了承くださるようお願いいたします。本ブログでは、遡及して事実を修正することはしておりません。現在報道されている内容をとらえて、その時の状況判断材料としてご参考いただけましたら幸甚です。

無断転載をお断りします。

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