2020年9月10日(木)夕刻時にチェコテレビ、インターネットでチェコの各メディアが報道しているチェコ、欧州におけるコロナウィルスの状況を伝えるニュースをお伝えします。
9月9日の新規陽性者 再び1000人超
1.国内コロナウイルスの状況
・9月9日(水)のチェコ国内における新規陽性者数は1160人。(1000人を超えたのは2回目。8日の最多記録より1人少ない)
・9月10日18時00分現在の陽性者数は、10588人。新型コロナウイルスによる死亡者数は、これまで447人。現在、入院している陽性者数は249人(このうち、重症者は57人)。これまでの陽性者は合計31759人。
*9月10日18時における当日の新規陽性者数は、728人で、過去最多。
・プラハにおける直近24時間の新規陽性者数は、179人。現在の陽性者数は、1884人。これまで6603人が感染。死亡者数は114人。(9月9日18時00分時の数字)
・陽性者の大半は軽症だが、入院患者数も増えている。直近一ヶ月で、入院患者数は2倍、重症者の数は4倍に増加。
・各地でクラスターが拡大する他、新たに発生している。フランティシェコヴィ・ラーズニェでは、200人の陽性者が発生。
・今日のチェコ国内の感染状況(10万人当たり100人以上の地域)
ピルゼン南部 137.03
ペルフジモフ 117.56
クラドノ 109.32
プラハ 108.59
ベロウン 104.14
*https://onemocneni-aktualne.mzcr.cz/covid-19?utm_source=general&utm_medium=widget&utm_campaign=covid-19
・明日、チェコの全国感染度マップがアップデートするが、今日の時点で、すでにオレンジ色の地域(okres)が3か所、緑色の地域(okres)も増えることがわかっている(ヤルミラ・ラージョヴァー・チェコ衛生主任がチェコテレビ19時のニュースで言及)
・チェコ政府は、9日(水)夕刻時に、60歳以上の高齢者に対し、粉塵マスク1枚とマスクを5枚配布することを決定。今日からチェコ郵便局が配送手続きを開始し、来週火曜日から金曜日の間に送達する。
・ヴォイチェフ保健大臣は、感染度が悪化した理由は、学校が再開したことにはなく(15歳以下の感染者数が全体の7%であるため)、夏休み休暇が終わって職場が通常に戻ったことから、社会の中での人の交流が増えたことによる、としている。
・感染は、春と比較すると、子ども、青少年の感染が増えている。感染者の数が多いのは、21~30歳、次に41~50歳、続いて31~40歳。
・各地の衛生局は追跡作業が間に合わなくなっているため、リベレツの衛生局は、地元のバーに任意の協力を要請し、顧客の連絡先を集めることを開始(ドイツではこれまで通常に行われている方法)。
・衛生局の作業に、警察官100人の支援を内務大臣が提案した。
・テスト実施件数は、今週火曜日9月8日15976件(過去最多)、昨日9月9日は14416件だった。今日、これまでの実施件数合計が100万件を超えた。
・各地の検査会場では、テスト希望者が列を作っているところが増えている。プラハのバーツラフ広場では、長蛇の列で、待ち時間は数時間になっており、ブロフカ病院(Nemocnice Na Bulovce:今年春のコロナウイルス指定病院)では、テスト希望者が殺到している旨をスポークスマンが伝えている。会場によっては、当日来場の自費によるテスト希望者を断り、事前予約している人、テストの紹介状を所持している人のみに限定しているところもある。
・入院患者数が直近1か月で2~3倍(チェコテレビが発表した数字は3倍)、集中治療を必要とする重症者の数も増えているが、各地の病院ではまだ受け入れられる態勢。ブルノの病院は、春の入院患者数は1日10人程度だったが、現在は2~3人であると述べている(チェコテレビ19時のニュース)。
・各地の病院が、面会を制限している。
・チェコの8月時のインフレ率は、前年比3.3%の伸び。アルコール・タバコが+9.9%、郵便・電気通信が-4%。2%台に戻るのは来年になることが見込まれている。
<外国の様子>
・近隣諸国の感染状況(10万人当たりの件数)と昨日の新規陽性者数は以下のとおり。
オーストリア: 42.1人/10万人、664人
スロバキア: 22.1人/10万人、178人
ドイツ: 15.1人/10万人、1878人*
*ドイツの人口がチェコの8倍であることを考慮する必要あり。一昨日までの
新規陽性者数は日当たり1100人程度であったため、ドイツの陽性者数も急増
している。
*ドイツの感染度が低いことから、プラハからの帰国者・ドイツ訪問者に対し
て、陰性のテスト結果提示又は隔離を義務付けている。国境で、プラハから
のバス、プラハのナンバープレートを付けた車の抜き打ちチェックが行われ
ている。
*チェコの感染度は、今日の時点で、49人/10万人。
・フランスの新規陽性者数が約1万人に達し、過去最多を記録した。
<すでに発表され、現在でも有効な内容>
1.チェコ国内感染度マップ
・9月4日(金)、チェコ国内の感染マップがアップデートされ、以下の地方の危険度が変更になった。
・オレンジ色(感染が長期的に拡大し、追跡が不可能になりつつあり、市中感染が始まり始めている状態):プラハ
・グリーン色(感染追跡ができており、市中感染の危険がない状態)(全10地方):プラハ東部、プラハ西部、プシーブラム、コリーン、ベロウン、クラドノ、ムニェルニーク、ブランスコ、トシェビーチ、ホドニーン
2.チェコ国内一斉の規制
以下の全国一斉の規制に加え、プラハでは以下のとおり規制が強化する。
・9月9日より、真夜中0時~朝6時までの飲食店・バーの営業禁止。
1.医療施設・社会福祉施設における規制
・患者一名に対する同じ時間の面会は、2名まで。
・面会に来る人は、新型コロナウイルスの症状について質問状を記入する。
・もし新型コロナウイルスの症状があると確認された場合は、面会することができない。
・可能な限り、屋外(庭園、テラスなど)又は一人部屋、又は面会用の部屋で面会する。
・病院の床を定期的に消毒する。
・病床のある医療施設、社会福祉施設内ではマスク着用。
以下の場合は例外:
・社会福祉サービスの患者・利用者
・2歳未満の幼児
・知的障害を負っている人
・認知障害、自閉症スペクトラム障害を負っているためにマスクを着用できない人
・医療関係者が医療サービスを提供する上で不可欠な場合。
・従業員又は同様の職務にある人が、他の人と最低1.5メートル離れている場合。
・その他、医療・社会福祉サービスの提供者、担当医が判断した場合。
2.集会人数制限に関する規制
2020年7月27日から、チェコ全域において一斉に以下の規制が課される。
・人が多く集まる屋内の催しおける参加者数は、1セクション当たり500名まで。セクションは5セクションまで設けることができる。
・屋外の催しのおける参加者数は、1セクション当たり最高1000人まで。広い会場では、9月1日から5セクションまで設けることができる。
3.9月10日からのマスク着用義務の詳細
9月1日から、感染予防の一環として、全国を対象に、一部の屋内(役所、医療機関・薬局、社会福祉施設、投票所)及び公共交通機関(タクシーを含む)におけるマスク着用が義務づけられたが、全国的に感染状況が悪化したため、9月10日より、全国を対象に、自宅以外の屋内におけるマスク着用が義務付けられている。
目的は、高齢者、基礎疾患を持つ人々を新型コロナウイルスの感染から防ぐため。
以下は、9月10日から有効の特別対策規定内容(https://koronavirus.mzcr.cz/wp-content/uploads/2020/09/Mimoradne-opatreni-noseni-ochrannych-prostredku-dychacich-cest-s-vyjimkami-s-ucinnosti-od-10-9-2020-do-odvolani.pdf)
*以下は規定内容の大要をまとめたもの(文書内の番号は規定内容の番号を残している)
1.着用場所規定
a) 以下の場所の屋内
・自宅・宿泊施設以外の場所における屋内(学校を含む)
・公共交通機関内
2.以上の場所におけるマスク着用義務の対象外
・2歳未満の幼児
・幼稚園・保育園園児及び職員
・スポーツトレーニング・競技
・その他、特別対策規定に定められている例外*
*特別対策規定に定めらえている例外は以下のとおり。
a) 2歳未満の幼児
b) 幼稚園・保育園園児及び職員
c) 外国語学校(1年間全日制教育)内
d) 学生寮、ユースホステルの従業員、及びこれらの施設に滞在する子供、生徒、学生
e) 児童養護施設
f) 法務省の設立した学校
g) 学校法第16条第9講に基づいて設立された学校の生徒、学生、教務職員
h) 児童一時保護所の職員及び児童
i) 知的・精神障害、自閉症スペクトラム障害、認知障害などを負っているため、マスクを着用することができない場合。
j) 医療機関病棟に入院中の場合。
k) 医療関係者が医療サービスを提供する上で不可欠な場合。
l) 社会福祉サービスの利用者
m) その他、医療・社会福祉サービスの提供者、担当医が判断した場合。
n) 被用者(チェコ憲法で定められている国を代表する国家公務員を含む)が、一か所において勤務し、他の人との距離が2メートル以上保てない場合。
o) 公共交通機関の運転手(乗客と乗降車時に接触している時はマスク着用)
p) 法廷内(裁判官、陪審員、検事、被告などをはじめとする参加者)
q) 劇場で舞台に上がる人(演劇、舞踊、音楽の演目を上演する人)、講義の講師、オーディオビデオの作品・番組の作成に参加する人。
r) ラジオ、テレビをはじめとする番組の司会者、アナウンサー
s) 高温の場所で勤務する人(高温によるリスクは管轄機関が判断)
t) 飲食店における顧客の飲食時。
u) 公共交通機関内における乗客の飲食時。
v) 結婚式参加者(新郎新婦のみならず、参列者も含む)
w) 写真撮影時(新郎新婦の写真撮影、家族写真撮影)
x) スポーツトレーニング、練習、試合、トーナメントなどでスポーツする人(トレーナーも含む)
y) 屋内プール、サウナなど。
2020年10月10日付にて、2020年8月24日付の保健省特別措置規定(*9月1日からの全国におけるマスク着用を定めた規定)、2020年8月31日付の保健省特別措置規定第I/2項が廃止された。
・罰金 特別対策を遵守しない場合、チェコ警察が、その場で最高1万コルナまでの罰金を科すことができる。
4.検閲隔離期間の短縮
2020年9月1日から、検疫隔離期間が10日に短縮。
5.外国渡航に関する情報
・EU諸国安全度マップ:現在の時点での最終アップデートは9月4日(金)。
ルーマニア、スペインの2か国が赤(危険度大)。
・8月27日(木)から、以下の国の従業員を雇用する使用者(会社)は、当該従業員に対して、陰性の検査結果提示又は検疫隔離を義務付ける。
・ルクセンブルク、スペイン、マルタ
・EU以外の危険度高(赤色)の国。
・日本は8月27日(木)の時点で、依然としてグリーンの安全な国。しかし、両国間には相互主義は適用されていない。
・8月24日(月)から、スペインに渡航後チェコへ帰国するチェコ人及び外国人に対し、以下の義務が課せられる。
・チェコへ帰国後、即、本籍のある州の衛生局へ直接訪問するのではなく、電話など
で連絡を入れる。
・即、自費でSARS Covid-2対象のRT-PCRテストを受け、結果については、チェコへ帰
国した時から遅くとも72時間以内に所轄の衛生局へ通告。(RT-PCRテストを受けない
場合は、14日間の検疫隔離。
・上記が完了するまで、鼻と口を覆うマスクなどを着用するとともに、外出規制を守
る。
*外出規制の例外は以下のとおり:勤務、教育などの活動を行うことを目的とした勤務
先への移動、勤務先における移動、教育機関への移動、事業を行うことを目的とした
移動、どうしても必要な外出、子どもの面倒・動物の面倒を見るための外出のほか、
どうしても金融関連機関・郵便局、医療機関、社会福祉設備、役所へ行く必要がある
場合の当該機関と自宅との往復、葬儀への参加。
*スペインからの帰国後、市内一般交通、タクシーが利用できないということはない。
(利用を認める)
・上記義務が対象外となる場合
・カナリア諸島からの帰国。(9月14日より、カナリア諸島も対象となる)
・スペインにおける滞在時間が12時間以内の場合。
・5歳未満の子ども。
<情報源>
チェコテレビ19時のニュース
注:ここに記載している内容は、当日夕刻時にチェコテレビ、インターネット、外国のメディアなどで報道されている内容をまとめたものです。報道の仕方による曖昧さから不正確な部分が残ることがあり、またさらにコロナウィルス関連の内容は、報道時とは実際異なる内容が実施されていることもありますのでご注意ください。ここで記載している内容が事実とは異なることから発生し得る状況については、一切責任を負いかねますので予めご了承くださるようお願いいたします。本ブログでは、遡及して事実を修正することはしておりません。現在報道されている内容をとらえて、その時の状況判断材料としてご参考いただけましたら幸甚です。
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