2020年9月12日(土)、チェコテレビ、インターネットでチェコの各メディアが報道しているチェコ、欧州におけるコロナウィルスの状況を伝えるニュースをお伝えします。
新規陽性者記録再更新 1447人
1.国内コロナウイルスの状況
・9月11日(金)のチェコ国内における新規陽性者数は1447人で、最多記録を更新。(4日連続で1000人を超えた)
*今後も増加が見込まれている。
・9月12日18時00分現在の陽性者数は、13086人。新型コロナウイルスによる死亡者数は、これまで453人。現在、入院している陽性者数は297人*。これまでの陽性者は合計34744人。テスト実施件数は、18206件。
*9月12日(土)のニュースで、9月10日(木)時点の入院患者数264人、重症者数65人となっており、増加傾向にあることが伝えられている。
*9月12日18時における当日の新規陽性者数は、884人。週末の陽性者数としてはすでに最多を記録。
・プラハにおける直近24時間の新規陽性者数は、121人。これまで6999人が感染。現在の陽性者数、死亡者数のデータなし。(9月12日18時00分時の数字)
・週末の土曜日である12日、チェコ全国でテスト希望者が増加しており、数時間待ちでテストを受けている。クラドノのテスト会場は8時に開くが、6時から希望者が列を作って順番待ちしている。クラーロフスケー・ヴィノフラディー病院では、17日まで予約がすでに一杯の状態。
・衛生局の追跡作業が依然として間に合っていないことが伝えられている。ヴォイチェフ保健大臣は、現在、80名を新しく訓練しており、人員増加の対策をとっている旨、伝えている。
・入院患者数、人口呼吸器・ECMOが必要な重症者数ともに増加している。
・春は、65歳以上の感染者数が多かったが、現在は、20~40代が多い。割合は以下のとおり。
4月 20~40歳代 26% 60歳以上 29%
9月 20~40歳代 40% 60歳以上 14%
・TrutnovのÚpiceでは、高齢者施設から学校へ感染が拡大している。28名の高齢者、14名の施設職員が陽性で、1名の高齢者が死亡しているが、当地の基礎学校にも感染が拡大し、7人の生徒と1人の教員が陽性、5クラスが隔離状態。Lampertice
・ピルゼンの教会では、司教の陽性が確認されたため、約20人の祭司が隔離状態。
・AstraZeneca社がオクスフォード大学と協力して進めているワクチン開発において、中断していた第3段階のテストを再開する。
・チェコ財務省がコロナウイルス対策として、10月末までローン返済期限猶予を認めていたが、財務省はこの対策を延長する予定はないとしている。各銀行は、返済困難に陥る会社、個人が出ることを見込んでいる。中央銀行は、今年の銀行の利益が前年比で3分の1、年末には利益がゼロになると予測しているが、各銀行は資本があるため、こうした状況を問題なく乗り越えることができると述べている。(チェコテレビ19時ニュース)
<外国の様子>
・ドイツは、10月から、危険な国(赤色)からドイツへ渡航(帰国)する場合、テスト結果が陰性でも5日間の隔離を義務付ける予定(Frankfurter Allgemeine Zeitungの新聞記者Nikolas ZimmermanがAktualne.czへのインタビューの中で言及)
・ドイツの各メディアは、「春に優等生だったチェコが秋に問題児」になったことを伝え、春の規制を緩和しすぎ、コロナウイルスはすでに過去のものになったかのような印象を社会に与えたのは、政府と関連当局の責任であると批判している。(ドイツテレビラジオ局MDR、Frankfurter Allgemeine Zeitungなど)
・夏場、ドイツの若者が、マヨルカ島で夏休みを過ごすところ、今年はプラハで過ごしていた。今週木曜日、ドイツ政府がプラハを危険な地域に指定したことから、プラハ観光に関する予約を無料でキャンセルできる状態。(https://www.novinky.cz/koronavirus/clanek/z-premianta-je-problemove-dite-komentuji-nemci-situaci-v-cesku-40336075)
・第2波が起きているスペインでは、全国において、自宅以外の場所ではマスク着用が義務付けられており、マヨルカ島では不要不急以外の外出が禁じられている。感染状況が最も悪いのはマドリッド。春よりも、重篤になるケースが少ないことが伝えられている。
・フランスの日当たり新規陽性者数が初めて1万人を超えた(9月11日、10561人)。
<すでに発表され、現在でも有効な内容>
1.チェコ国内感染度マップ
・9月11日(金)、チェコ国内の感染マップがアップデートされ、以下の地方の危険度が変更になった。
・オレンジ色(感染が長期的に拡大し、追跡が不可能になりつつあり、市中感染が始
まり始めている状態):プラハ、ベロウン、クラドノ、コリーン、プラハ東部、ウヘ
ルスケー・フラジシチェ
*コリーン地方では、市中感染には至っていないが、症状のある人の数が増えてい
るため。(チェコテレビ19時のニュース)
・グリーン色(感染追跡ができており、市中感染の危険がない状態):(保健省サイ
ト上のマップがアップデート後、記載します)
2.チェコ国内一斉の規制
以下の全国一斉の規制に加え、プラハでは以下のとおり規制が強化する。
・9月9日より、真夜中0時~朝6時までの飲食店・バーの営業禁止。
1.医療施設・社会福祉施設における規制
・患者一名に対する同じ時間の面会は、2名まで。
・面会に来る人は、新型コロナウイルスの症状について質問状を記入する。
・もし新型コロナウイルスの症状があると確認された場合は、面会することができない。
・可能な限り、屋外(庭園、テラスなど)又は一人部屋、又は面会用の部屋で面会する。
・病院の床を定期的に消毒する。
・病床のある医療施設、社会福祉施設内ではマスク着用。
以下の場合は例外:
・社会福祉サービスの患者・利用者
・2歳未満の幼児
・知的障害を負っている人
・認知障害、自閉症スペクトラム障害を負っているためにマスクを着用できない人
・医療関係者が医療サービスを提供する上で不可欠な場合。
・従業員又は同様の職務にある人が、他の人と最低1.5メートル離れている場合。
・その他、医療・社会福祉サービスの提供者、担当医が判断した場合。
2.集会人数制限に関する規制
2020年7月27日から、チェコ全域において一斉に以下の規制が課される。
・人が多く集まる屋内の催しおける参加者数は、1セクション当たり500名まで。セクションは5セクションまで設けることができる。
・屋外の催しのおける参加者数は、1セクション当たり最高1000人まで。広い会場では、9月1日から5セクションまで設けることができる。
*マスク着用などの規制が厳しくなっているが、集会の制限については、9月11日現在、7月27日の規定が有効。各地で、文化・スポーツの催しが上記規定に基づいて行われている。
3.9月10日からのマスク着用義務の詳細
9月1日から、感染予防の一環として、全国を対象に、一部の屋内(役所、医療機関・薬局、社会福祉施設、投票所)及び公共交通機関(タクシーを含む)におけるマスク着用が義務づけられたが、全国的に感染状況が悪化したため、9月10日より、全国を対象に、自宅以外の屋内におけるマスク着用が義務付けられている。
目的は、高齢者、基礎疾患を持つ人々を新型コロナウイルスの感染から防ぐため。
以下は、9月10日から有効の特別対策規定内容(https://koronavirus.mzcr.cz/wp-content/uploads/2020/09/Mimoradne-opatreni-noseni-ochrannych-prostredku-dychacich-cest-s-vyjimkami-s-ucinnosti-od-10-9-2020-do-odvolani.pdf)
*以下は規定内容の大要をまとめたもの(文書内の番号は規定内容の番号を残している)
1.着用場所規定
a) 以下の場所の屋内
・自宅・宿泊施設以外の場所における屋内(学校を含む)
・公共交通機関内
2.以上の場所におけるマスク着用義務の対象外
・2歳未満の幼児
・幼稚園・保育園園児及び職員
・スポーツトレーニング・競技
・その他、特別対策規定に定められている例外*
*特別対策規定に定めらえている例外は以下のとおり。
a) 2歳未満の幼児
b) 幼稚園・保育園園児及び職員
c) 外国語学校(1年間全日制教育)内
d) 学生寮、ユースホステルの従業員、及びこれらの施設に滞在する子供、生徒、学生
e) 児童養護施設
f) 法務省の設立した学校
g) 学校法第16条第9講に基づいて設立された学校の生徒、学生、教務職員
h) 児童一時保護所の職員及び児童
i) 知的・精神障害、自閉症スペクトラム障害、認知障害などを負っているため、マスクを着用することができない場合。
j) 医療機関病棟に入院中の場合。
k) 医療関係者が医療サービスを提供する上で不可欠な場合。
l) 社会福祉サービスの利用者
m) その他、医療・社会福祉サービスの提供者、担当医が判断した場合。
n) 被用者(チェコ憲法で定められている国を代表する国家公務員を含む)が、一か所において勤務し、他の人との距離が2メートル以上保てない場合。
o) 公共交通機関の運転手(乗客と乗降車時に接触している時はマスク着用)
p) 法廷内(裁判官、陪審員、検事、被告などをはじめとする参加者)
q) 劇場で舞台に上がる人(演劇、舞踊、音楽の演目を上演する人)、講義の講師、オーディオビデオの作品・番組の作成に参加する人。
r) ラジオ、テレビをはじめとする番組の司会者、アナウンサー
s) 高温の場所で勤務する人(高温によるリスクは管轄機関が判断)
t) 飲食店における顧客の飲食時。
u) 公共交通機関内における乗客の飲食時。
v) 結婚式参加者(新郎新婦のみならず、参列者も含む)
w) 写真撮影時(新郎新婦の写真撮影、家族写真撮影)
x) スポーツトレーニング、練習、試合、トーナメントなどでスポーツする人(トレーナーも含む)
y) 屋内プール、サウナなど。
2020年10月10日付にて、2020年8月24日付の保健省特別措置規定(*9月1日からの全国におけるマスク着用を定めた規定)、2020年8月31日付の保健省特別措置規定第I/2項が廃止された。
・罰金 特別対策を遵守しない場合、チェコ警察が、その場で最高1万コルナまでの罰金を科すことができる。
4.検閲隔離期間の短縮
2020年9月1日から、検疫隔離期間が10日に短縮。
5.外国渡航に関する情報
・EU諸国安全度マップ:現在の時点での最終アップデートは9月11日(金)。
・9月14日(月)より、ルーマニアを危険度低(グリーン)の国に指定する。
これにより、9月14日(月)以降、危険度高(赤)の国は、スペイン(カナリア諸島を含む)のみとなる。
・8月27日(木)から、以下の国の従業員を雇用する使用者(会社)は、当該従業員に対して、陰性の検査結果提示又は検疫隔離を義務付ける。
・ルクセンブルク、スペイン、マルタ
・EU以外の危険度高(赤色)の国。
・日本は8月27日(木)の時点で、依然としてグリーンの安全な国。しかし、両国間には相互主義は適用されていない。
・8月24日(月)から、スペインに渡航後チェコへ帰国するチェコ人及び外国人に対し、以下の義務が課せられる。
・チェコへ帰国後、即、本籍のある州の衛生局へ直接訪問するのではなく、電話など
で連絡を入れる。
・即、自費でSARS Covid-2対象のRT-PCRテストを受け、結果については、チェコへ帰
国した時から遅くとも72時間以内に所轄の衛生局へ通告。(RT-PCRテストを受けない
場合は、14日間の検疫隔離。
・上記が完了するまで、鼻と口を覆うマスクなどを着用するとともに、外出規制を守
る。
*外出規制の例外は以下のとおり:勤務、教育などの活動を行うことを目的とした勤務
先への移動、勤務先における移動、教育機関への移動、事業を行うことを目的とした
移動、どうしても必要な外出、子どもの面倒・動物の面倒を見るための外出のほか、
どうしても金融関連機関・郵便局、医療機関、社会福祉設備、役所へ行く必要がある
場合の当該機関と自宅との往復、葬儀への参加。
*スペインからの帰国後、市内一般交通、タクシーが利用できないということはない。
(利用を認める)
・上記義務が対象外となる場合
・カナリア諸島からの帰国。(9月14日より、カナリア諸島も対象となる)
・スペインにおける滞在時間が12時間以内の場合。
・5歳未満の子ども。
<情報源>
https://zpravy.aktualne.cz/domaci/online-sireni-koronaviru-v-cesku-a-ve-svete/r~5790a4baeea111ea9d470cc47ab5f122/
チェコテレビ19時のニュース
注:ここに記載している内容は、当日夕刻時にチェコテレビ、インターネット、外国のメディアなどで報道されている内容をまとめたものです。報道の仕方による曖昧さから不正確な部分が残ることがあり、またさらにコロナウィルス関連の内容は、報道時とは実際異なる内容が実施されていることもありますのでご注意ください。ここで記載している内容が事実とは異なることから発生し得る状況については、一切責任を負いかねますので予めご了承くださるようお願いいたします。本ブログでは、遡及して事実を修正することはしておりません。現在報道されている内容をとらえて、その時の状況判断材料としてご参考いただけましたら幸甚です。
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