10月末の感染状況(予測)発表
規制強化なし
<目次>
1.感染状況データ
2.今日の動き
3.EU諸国の感染状況比較(ECDCのデータ)(2021年9月30日更新)
4.各国の感染リスク度表示(2021年10月1日更新)
5.チェコへの入国規定(2021年9月11日更新)
1. 感染状況データ
・今日の感染状況
10月6日(水)8時におけるチェコ保健省の発表
10月5日(火)の新規陽性者数:1108人
(前週火曜日比 635人多い)
*1週間前の火曜日は祝日だった。
過去直近7日間における人口10万人当たりの新規感染者数
10月6日現在49人 (10月5日現在43人)
過去直近14日間における人口10万人当たりの新規感染者数
10月6日現在80人 (10月5日現在75人)
PCR検査実施数累計:10,898,825件
PCR検査実施数(10月5日):21,793件
抗原検査実施累計:27,639,060件
抗原検査実施数(10月5日):29,220件
全検査の陽性率(10月5日現在):6.68(5.05%*)
*7日間の移動平均
予防接種実施(10月5日現在)
当日の投与回数:8,187
累計:11,849,328
ワクチン接種完了:5,981,967人
治った人の数:1,656,982人
現在の入院患者数:267人
累計感染者数:1,696,016人
累計死亡者数: 30,485人
10月5日(火)現在
入院患者数:267人(10月4日の278人から11人減)
重症者の数:47人(10月4日の41人から6人増)
*1週間前9月28日の入院患者数は224人、重症者の数は42人だった。
10月5日(火)
新規陽性者数:171人
10月6日(水)8時現在の発表
治った人の数:188,798人
累計感染者数:193,309人
累計死亡者数:2,774人
各州の状況はこちら
PESシステム リスク指標(2021年10月6日現在)
(保健省のデータ)
リスク指標 規制レベル(相当)
チェコ全国 61↑ 4
10月5日リスク指標は56。
2.今日の動き
<2021年10月4日~6日ニュース>
●感染状況:10月6日(水)ニュース
・チェコの日当たり新コロナウイルス新規陽性者数は、10月5日(火)、1108人だった。
5月18日以来の最多。
・R値は1.31から1.33へと、僅かだが増加。
・チェコ全体における過去直近1週間における新規陽性者数(感染防止対策強化の指標)は、43人から49人へ増加。
・過去直近1週間における新規陽性者数は、カルロビバリ州を除くすべての州にて増加。
モラビア・シレジア州 73人
プラハ 69人
南ボヘミア州 67人
・・・・
カルロビバリ州 13人
・新規陽性者の大半は無症状。
(保健省のデータでは、過去直近1週間における新規陽性者の約6割が無症状)
・10月に入ってから確認された陽性者の75%はワクチン未接種者。その多くは若者で、平均年齢は29歳。ワクチン接種完了者で陽性が確認された人の数は800人(ワクチン接種完了で感染した人の平均年齢は50歳)。
・入院患者数は267人で、前日10月4日(月)時の入院患者数に対し、約10人減。前週比にて約40人増加。
・10月に入ってから入院した新型コロナウイルス感染患者の75%はワクチン未接種者。
・現在の日当たり新規入院患者は20人未満。10月中に30人近くまで増加する可能性があるが、病院の通常医療体制を制限することはない。ワクチンのおかげである。(保健情報分析研究所ドゥシェク所長の発言)
●今後の感染状況予測:10月5日(火)のニュース
保健情報分析研究所ドゥシェク所長は、10月5日(火)、今後の感染状況として以下が推測されることを発表した。
・今後、R値が大きく上昇しない限り、10月末における日当たり新規陽性者数は約2000人、新規入院患者は約30人になり、約500病床を新型コロナウイルス患者が使用する。
・現在、日当たり新規陽性者は平日700人~900人(注:10月5日時点では先週木曜日917人が最多だったが、10月6日現在、10月5日1108人が最多)となっており、このままの傾向が続けば、10月末は2000人になる。(昨年10月末の日当たり新規陽性者数は1万~1万5000人だったため、今年はそれに比べて大幅に少ない)
・昨年10月時と比較すると、今年の入院患者は少なく、数百人に留まる予定。(昨年10月は7000人を超える人が新型コロナウイルスで入院し、そのうち1000人ほどが重症だった)
・保健情報分析研究所は10月末、1週間における人口10万人当たりの感染者数が75人を超える可能性があるが、新規入院患者が日当たり50人に達することはない。
・現在、入院患者の大半は6歳~19歳の非常に若い年齢層となっている。入院患者の年齢構成が現在と変わらなければ、病院の状況が逼迫し、医療ケアを制限する状態になることはない。
・その一方、現在、高齢者の感染も増加してきている。しかし、多くの高齢者がワクチン接種を受けているため、重症になることはないと考えられる。
・ワクチン接種が完了していながら、新コロナウイルスに感染した人の割合は、陽性者の20~25%となっている。しかし、ワクチン接種を受けていれば、9割以上の確率で、重症になることはない。
・10月3日(日)現在、集中治療室に入っている新コロナウイルス感染患者数は43人。そのうち9人(21%)が、ワクチン接種を完了している患者だった。しかし、この9人は高齢で、非常に深刻な疾患を持っている患者。
・現在、16歳以上の約3分の2に相当する人々がワクチン接種を受けている。
・60歳以上の高齢者では、現在でも約41万5000人がワクチン接種を受けていない。
(60歳以上の6割以上が何らかの慢性疾患を持っている)
・現状は、夏に推測した3つのシナリオ(楽観的、現実的、悲観的の3つのシナリオ)のうち、現実的なシナリオの内容に相当する。
●保健省 規制強化は現在のところなし:10月5日(火)ニュース
以上の保健情報分析研究所の発表を受けて、10月5日(火)、ボイチェフ保健大臣は以下を発表した。
・保健省は、現在のところ、現行規制を変更しない。
・スブルチノバー衛生主任も、現行規制変更を推奨していない。
・1週間における人口10万人当たりの感染者数が75人を超え、同時に、日当たり新規入院患者が50人を超えた場合は、方針を変更する可能性がある。
(→保健情報分析研究所は10月末、1週間における人口10万人当たりの感染者数が75人を超える可能性があるが、新規入院患者が日当たり50人に達することはないとしている)
・感染状況を表す数字は、昨年同時期の数字と比べ、非常に良い。
・現在の感染者増加は急激な増加ではなく、入院患者数が増加していない。現在、入院患者数を指標としている。
●学校における検査:10月6日(水)ニュース
保健省報道課のクリシュトフ・ベルカ担当は、学校にて今後、9月同様に検査を3回実施することを発表した。保健省は具体的な日程は明らかにしていないが、非公式に、秋休み前後の10月27日(水)、29日(金)当たりになるという情報が流れている。
●ポーランド
ポーランドでは、現在、新型コロナウイルス感染第4波の勢いが増している。国内数か所に仮設病棟が設けられている。当初、日当たり新規陽性者数が1000人を越えたら新規制を導入するとしていたが、先週、すでにこの数字の新規陽性者数が発生した。ポーランド政府はまだ、地方のレベルにおいても規制を強化していないが、入院患者数はチェコの7~8倍ほど多く、10月4日の時点で1963人が入院している。国内東部のワクチン接種率が低い地域で最も状況が悪くなっている。
●欧州内のワクチン接種率
EU内の成人約75%がワクチン接種を受けているが、EU内のワクチン接種率は国ごとに大きく異なり、最も接種率の低いルーマニア、ブルガリアでは、現在、新型コロナウイルスによる死亡者が増加している。
●3回目接種の認可:10月4日ニュース
10月4日(月)、欧州医薬品庁は、ファイザー・バイオンテック及びモデルナのワクチン3回目接種を認可した。18歳以上を対象、2回目接種から6か月後に受けることを認めている。免疫力が低下している人には2回目接種後28日後からの接種を認めている。
今後、EU27か国の各保健省が最終決定を発行するが、チェコを含む数か国はすでに欧州医薬品庁の意見表明前に3回目接種を開始している。
欧州医薬品庁は、ファイザー・バイオンテックが提供したデータをもとに決定を下した。
チェコではワクチン接種完了から8か月を経過している場合、9月末から3回目接種を受けることができるようになっており、特に免疫系が正しく機能しない人、慢性疾患のある人、60歳以上の人、医療従事者、社会福祉施設職員を対象としている。10月4日までに約7400人が3回目接種を受けた。
●重症者への抗体薬:10月5日ニュース
新型コロナウイルスに感染して重症になる可能性のある人(肥満症、糖尿病、喘息、心臓疾患を持つ人など)は、抗体薬の投与を受けることができる旨、保健省バシャーコバ―副大臣(次官)がチェコ通信社とチェコテレビに対して述べた。抗体薬は、80を超える救急受け入れのある病院にて投与される。抗体薬は1万投与が在庫として用意されているが、現在、日当たり数人の患者に投与されている程度。
3. EU諸国の感染状況比較(ECDCのデータ)
直近2週間における人口10万人当たりの感染者数(①)
及び人口100万人当たりの死亡者(②)
(2021年9月30日アップデート)
統計の対象は2週間 2021年37週目及び38週目
(37週目:9月13日~19日、38週目:9月20日~26日)
① ②
1. リトアニア 645.68 80.53
2. スロベニア 627.00 28.63
3. エストニア 529.88 24.83
4. ルーマニア 398.93 73.15
5. ラトビア 398.02 39.31
6. クロアチア 394.91 39.18
7. アイルランド 362.94 10.88
8. ブルガリア 310.57 139.11
9. オーストリア 287.73 12.70
10. ギリシャ 287.46 47.58
11. ベルギー 242.54 7.98
12. スロバキア 234.19 6.23
13. キプロス 206.76 16.89
14. ノルウェー 201.06 4.28
15. ルクセンブルク 180.48 1.60
16. オランダ 147.49 4.65
17. リヒテンシュタイン
141.95 0.00
18. ドイツ 139.78 9.44
19. フランス 132.57 14.05
20. アイスランド 121.66 0.00
21. ポルトガル 108.13 8.64
22. フィンランド 104.37 3.98
23. スウェーデン 102.34 5.91
24. イタリア 90.38 13.04
25. デンマーク 81.30 5.50
26. スペイン 76.85 19.12
27. マルタ 60.25 15.55
28. チェコ 58.96 3.74
29. ハンガリー 57.89 8.39
30. ポーランド 25.65 3.87
*赤字は先週から増加。
4.各国の感染リスク度表示
保健省は、10月1日(土)、感染リスク度リストのアップデートを発表した。
2021年10月4日(月)0時から有効になる。
緑色の国(感染リスクが低い国)
オーストラリア
チリ
ヨルダン・ハシェミット王国
カナダ
韓国
サウジアラビア
マルタ
ニュージーランド
ポーランド
ルワンダ
カタール
クウェイト
台湾
ウルグアイ
バチカン
香港
マカオ
アゾレス諸島
*日本は、9月20日から緑色の国から感染リスクが非常に高い国(濃い赤色の国)になっている。
オレンジ色の国(感染リスクが中程度の国) アンドラ
デンマーク
フィンランド
フランス
アイスランド
イタリア
リヒテンシュタイン
ハンガリー
モナコ
オランダ
サンマリノ
ポルトガル(マデイラを含む)
スペイン(カナリア諸島、バレアレス諸島を含む)
スウェーデン
赤色の国(感染リスクが高い国)
ベルギー
ブルガリア
クロアチア
アイルランド
キプロス
ラトビア
ルクセンブルク
ノルウェー
オーストリア
ルーマニア
ギリシャ
スロバキア
ドイツ
スイス
濃い赤色の国(感染リスクが非常に高い国)
エストニア(新規)
リトアニア(新規)
スロベニア(新規)
その他、上記以外の国すべて(日本)
保健省発表の各国危険度はこちら
5. チェコへの入国規定
9月11日から有効となったチェコへの入国規定
以下は、保健省のページを訳した内容(一部概要)
以下の人は、下記の帰国時規則から免除される。
① ワクチン接種完了し、最終接種から14日間が経過し、新型コロナウイルスに感染している症状のない人。ワクチン接種者も、入国申告書記入義務あり。
ワクチンの接種については以下が認められている。
・チェコ国内又はEU諸国内にてワクチン接種を受けた認証を持っている人。
・EU諸国外の国でワクチンを受けている場合は、英語で書かれた書面上の接種証明書又はEUの認める電子認証を所持し、EMAが登録又はWHOが緊急使用として承認しているワクチンである場合。書面による証明書は、所定の内容が記載されており、書面上の証明書から遠隔で内容を直接確認できること。
② これまで新型コロナウイルスに感染したことがあり、陽性が初めて確認された検査から11日以上180日以下の期間にあり、新型コロナウイルス電子認証に関するEU規則に基づいて発行された認証を持っている人。感染証明を持っている人も、入国申告書記入義務あり。
③ チェコへ向けて出発する前の滞在国にて新型コロナウイルスに感染し、隔離終了したことを証明する外交覚書を持っている人。入国申請書記入義務あり。
④ 6歳未満の子ども
6歳未満の子どもは、入国申告書記入義務対象外。
⑤ 12時間以内にチェコ国内を通過する人。
⑥ 国際運送業の作業員
など。
<各感染リスクレベルに応じた入国規定>
感染度が低い国(緑色の国)
① 入国申告書の記入(国境検問にて要請に応じて提示)
② チェコへの入国前又は入国後5日後までに検査を受ける。検査結果が出るまで、自主隔 離の必要なし。
検査は、48時間以内に受けた抗原検査、または72時間以内に受けたPCR検査。(いずれも書面又はEU規則により認められた電子認証にて可)
感染リスクが中程度の国(オレンジの国)
① 入国申告書の記入(国境検問にて要請に応じて提示)
② チェコへの入国前又は入国後5日後までに検査を受ける。検査結果が出るまで、自主隔離の必要なし。
検査は、48時間以内に受けた抗原検査、または72時間以内に受けたPCR検査。(いずれも書面又はEU規則により認められた電子認証にて可)
感染リスクが高い国(赤色の国)
① 入国申告書の記入(国境検問にて要請に応じて提示)
②
1. 公共交通機関(飛行機、鉄道、バス等)により入国する場合
・48時間以内に受けた抗原検査の陰性結果(書面)又は72時間以内に受けたPCR検査の陰性結果(書面)を所持。
入国申告書及び検査結果を提示しない渡航者は、交通機関により乗車が認められない。
・チェコへ入国後、5日~14日目の間にPCR検査を受ける。検査結果が出るまで、自主隔離。
2.個人の交通機関により入国する場合又は外交覚書を所持している場合
・渡航開始前に検査を受け、結果を所持する必要はない。
・チェコへ入国後、5日~14日目の間にPCR検査を受ける(保健省又は衛生局が例外を認めることがある)。検査結果が出るまで、自主隔離。
感染リスクが高い国(濃い赤色の国)
① 入国申告書(Public Health Passenger Locator Form) の記入(国境検問にて要請に応じて提示)
②
1. 公共交通機関(飛行機、鉄道、バス等)により入国する場合
・48時間以内に受けた抗原検査の陰性結果(書面)又は72時間以内に受けたPCR検査の陰性結果(書面)を所持。
入国申告書及び検査結果を提示しない渡航者は、交通機関により乗車が認められない。
・チェコへ入国後、5日~14日目の間にPCR検査を受ける。検査結果が出るまで、自主隔離。
2.個人の交通機関により入国する場合又は外交覚書を所持している場合
・渡航開始前に検査を受け、結果を所持する必要はない。
・チェコへ入国後、5日~14日目の間にPCR検査を受ける(保健省又は衛生局が例外を認めることがある)。検査結果が出るまで、自主隔離。
感染リスクが極端に高い国(黒色の国)
① 入国申告書の記入(国境検問にて要請に応じて提示)
② チェコへの渡航開始前に、陰性結果(書面又は所定認証で、48時間以内に受けた抗原検査又は72時間以内に受けたPCR検査の陰性結果)を所持。
③ チェコへ入国後、24時間以内に受けるPCR検査の予約確認書を所持。(国境検問にて要請に応じて提示)
④ 入国申告書、検査結果及び入国後24時間以内に受けるPCR検査の予約確認書を提示しない渡航者は、交通機関により乗車が認められない。
⑤ チェコへ入国後、10日~14日目に再度PCR検査を受ける(保健省又は衛生局が例外を認めることがある)。
⑥ PCR検査陰性結果が出るまで、自主隔離。
「EU諸国以外の国の国民で、チェコが発行した滞在許可を持っていない人、又はチェコ以外のEU諸国プラス*の発行した滞在許可又は永住許可を持っていない人について、現在住んでいる国が感染リスク低ではない場合、現在、チェコへの入国は禁止されている。この禁止の例外は、保健省の感染対策(II./2及びII./3)**に記載されている」(内務省のホームページから)
→9月20日(月)より、日本は濃い赤色の国となったため、チェコが発行した滞在許可を持っていない人、又はチェコ以外のEU諸国(EU諸国+)の発行した滞在許可又は永住許可を持っていない人に対するチェコへの入国は、9月20日(月)より不可能となっている。
<情報源>
https://ct24.ceskatelevize.cz/domaci/3380986-v-pondeli-pribylo-804-pripadu-covidu-reprodukcni-cislo-mirne-kleslo
https://www.ceskenoviny.cz/zpravy/ema-schvalila-treti-davky-vakciny-pfizer-biontech-pro-lidi-nad-18-let/2098606
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