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執筆者の写真Miwatis Praha

2021年11月23日チェコ コロナウイルス関連ニュース


感染状況の悪い州が州レベルで規制導入

ズリーン州 来週から独自の規制を実施


<目次>

3.各国の感染リスク度表示(2021年11月5日更新)

4.チェコへの入国規定(2021年10月27日更新)



1. 感染状況データ

・今日の感染状況


11月23日(火)8時におけるチェコ保健省の発表


11月22日(月)の新規陽性者数:14480人

(前週日曜日比 2941人多い)


過去直近7日間における人口10万人当たりの新規感染者数

11月23日現在1029人 (11月22日現在1002人)

過去直近14日間における人口10万人当たりの新規感染者数

11月23日現在1768人 (11月22日現在1720人)


PCR検査実施数累計:12,958,957件

PCR検査実施数(11月22日):57,251件

抗原検査実施累計:29,887,432件

抗原検査実施数(11月22日):36,895件


全検査の陽性率(11月22日現在):33.85%(37.16%*)

*7日間の移動平均

予防接種実施(11月21日現在)

当日の接種回数:データなし

接種回数累計:13,080,331回

ワクチン接種完了:6,266,691人

治った人の数:1,776,603人

現在の入院患者数:5,434人

累計感染者数:2,018,069人

累計死亡者数: 32,304人


11月22日(月)現在

入院患者数:5434人(11月21日5155人)

重症者の数:764人(11月21日746人)

*後日、過去のデータが遡って修正されている。


11月22日(月)

新規陽性者数:1699人

11月23日(火)8時現在の発表

治った人の数:205,545人

累計感染者数:234,400人

累計死亡者数:2,915人



2.今日の動き

●感染状況

・2021年11月22日の日当たり新規陽性者数は、1万4480人。

月曜日の数字としては過去最多。前週月曜日比にて、2941人多い。


・イフラバ、ハブリーチュクーフ・ブロト、テプリツェ、ウースチー・ナト・ラベムの病院でも軍隊が支援を開始する。


・キヨフの病院では、麻酔蘇生科にてこれ以上患者を受け入れられない状況に達したため、「災害時対応事態( stav hromadného postižení osob)」(注:災害などで多くの人が傷害などを追い、医師が人口呼吸器を必要とする患者に対して医療を提供できない場合に宣言する状態)を宣言した。


・チェコの中でもモラビア、シレジアにおける感染状況が悪い。

<過去直近1週間における人口10万人当たりの新規陽性者数>

オロモウツ州  1422人

ズリーン州 1299人

南モラビア州 1255人

モラビア・シレジア州  1196人

南ボヘミア州 1080人

パルドゥビツェ州 1068人

プラハ  1033人

中央ボヘミア州 998人

ビソチナ州  920人

ピルゼン州 918人

フラデツ・クラーロベー州 721人

ウースチー・ナト・ラベム州 730人

リベレツ州 671人

カルロビバリ州 358人

(保健省データ:チェコテレビ19時ニュース)


・入院患者数は5434人で、2月半ば以来の最多。7人に1人の割合で重症者となっている。


●州知事との話し合い

今日11月23日(火)、各州の州知事が政府代表者と集まり、緊急事態宣言(注:緊急事態はチェコ全国にて政府が宣言する)の必要性について話し合った結果、その必要性はないことで合意した。一部の州知事は、政府が緊急事態を宣言することを要請していた。


州協会会長の南ボヘミア州クバ州知事(市民民主党)は、各州の感染状況に応じて、保健省の下部機関である衛生局、その下部組織である州衛生局が対策を施すべきであり、パンデミック法と公共の健康保護に関する法律に基づいて州レベルで対応するために、緊急事態を宣言する必要はない、と述べた。


同時に、昨日、緊急事態宣言を要請した州は、医学生による病院支援を州として発令し実施することを目的としていたため、今後、感染状況の悪い州にて、現状を管理するために必要な手続きを行うことができるよう、パンデミック法を改正するのが相応しい、と発言した。


●ズリーン州の対応

ズリーン州衛生局は、来週月曜日(11月29日)から2週間の予定で、100人以上が参加する催しをすべて禁止し、ズリーン州は州民の社会生活に規制を加えることを発表した。理由は、新型コロナウイルス感染者の入院が増加しており、病院の受入態勢が限界に近づいているため。


ズリーン州のホリシュ州知事は、以下を述べた。

(チェコテレビのウェブサイト記事にて報道されている内容から抜粋)

「ぎりぎりになって動き始めた。危機の状態になった場合の対策を準備しているが、新型コロナウイルス患者以外の患者に対する医療提供を確保しなければならない」

「ズリーン州衛生局が行う対策は必要不可欠である」

「学校、企業の活動を制限したくはない。氷山の一角に手を付けて、一番痛みの少ない対策をとる。しかし、救わなければならないのは人命である。ズリーン州民全員が協力してくれることを願う」

「州内の病院の集中治療室に入院している患者の大半はワクチン非接種者である。65歳以上ではワクチン接種者2人に対して、非接種者は8人になっている。若い世代では、この差が更に大きく、ワクチン接種者13%に対し、非接種者87%となっている」

「病院のこの状況をみると、例えば高齢者施設などではこれまで最大限の措置を施しているため、新型コロナウイルスによる感染者は最低限に抑えられている。ワクチンの効果は出ている」

「ズリーン州において、65歳以上の高齢者でワクチンをまだ受けていない人は、約15%いる」


●ワクチン接種義務化の提案

<60歳以上のワクチン接種>

 60歳以上、医療従事者、社会福祉施設職員(その他、軍人、警察官、消防隊など)全員を対象にワクチン接種を義務付ける政府案を、今日、政府保健リスク評議会が支持した。バビシュ首相は、現在の時点で、ワクチン義務化の導入日についてなど、詳細は発表していないが、2月1日までに対象者全員の接種が終了することを述べている。新型コロナウイルスによる入院患者が増加する中、ワクチン接種の受付者数も増やさなければならないため、今後、医療従事者の負担が更に増加することが想定される。

 60歳以上を対象としたワクチン接種義務化の導入予定について、バビシュ首相は、保健省が作業を進めており、来週火曜日までに明確な見解が出し、ロジスティック面、ITシステムなどの準備を開始する」と述べた。


<国民全員を対象としたワクチン接種>

 先週金曜日(11月19日)に行われた記者会見にて、チェコはオーストリアが導入した対策(注:オーストリアは金曜日、全国民を対象としたロックダウンの実施、来年2022年2月1日からワクチン接種を国民全員に義務付けることを発表した)を導入することは絶対にない、と発言していた。しかし、今日、記者団に対し、感染状況が悪化しており、専門家からの強い要請があるため、2月1日から国民全員に対しワクチン接種を義務付ける可能性があることについて言及し、2月1日からオーストリアも同様の対策を導入していると思う、と述べた。

 バビシュ首相は、健康上の理由からワクチン接種を受けることができない人に対して、その理由を国の感染症情報システム(ISIN)に登録する手配に必要性についても触れた。


●警視総監の発言

シュベイナル警視総監は、現在、約1万人の警察官がワクチン接種を拒否しているため、警察官に対してワクチン接種が義務化された場合、ワクチン非接種の警察官が辞める可能性があるとして、懸念を表明した。少なくとも1回目のワクチン接種を受けている警察官及び職員は現在約82%になっており、とてもよい接種率になっていると述べた。


●スロバキア

スロバキアでは、11月22日(月)の新型コロナウイルスによる入院患者数は3182人で、以前スロバキア当局が人的大災害になると発表していた3200人に近い数字となった。この1か月で3倍に増加している。83%の人がワクチン非接種者。

チャプトバー大統領は、国民全員を対象としたロックダウン実施の必要性があると発言した。レングバルスキー保健大臣は、これまでロックダウンの必要性を繰り返し提案している。


●ドイツのチューリンゲン州

ドイツのチューリンゲン州は、明日11月24日(水)から、少なくとも12月21日まで、ワクチン非接種者に対する対策を強化する他、全国民を対象とした措置も強化する。

具体的な内容は以下のとおり。

・日常必需品を除いて、店舗にて買い物をする際にワクチン接種証明又は感染証明の提示を義務づける。

・ワクチン非接種者は22時から翌朝5時までの間、不要不急の外出禁止(通院、通勤は例外)

・ワクチン非接種者のプライベートにおける会合を禁止。

・ワクチン非接種者と同一家庭にて住んでいない人も、会合は最高2名までに制限。

・バー、ナイトクラブ、ディスコは閉鎖。

・スポーツジムでは、接種証明の提示。感染証明所持者は陰性検査の提示義務。


●EUのコロナパス

EUは、EU共通のコロナ認証として、3回目接種必須を条件づける予定。補強接種(ワクチン接種完了後の3回目又は2回目の接種)を受けずに、ワクチン接種の効果がどのくらい継続するのかについても議論が行われている。EU諸国の各大臣は補強ワクチン接種を条件づけるべきとする内容にて大方合意しているものの、具体的な認証期間については意見が出ていない。


●イスラエルのワクチン接種

イスラエルは、5歳以上11歳以下の子供に対してワクチン接種を開始した。世界でこの年齢の子どもにワクチン接種を公式に行っている国はまだ少ない。政府関係者は、この措置により、今後再度の感染拡大を抑制することができると考えている。子供たちにはファイザー・バイオンテックのワクチンで、成人に対する接種量の3分の1を接種している。

イスラエルでは、6月末から12歳以上18歳未満の子どもに対してワクチン接種を開始しており、3回目接種を受けた人はこれまで約500万人になっている。(人口約884万人)


●各国の危険度

保健省は、11月19日(金)、各国の危険度をアップデートした。11月22日(月)から、以下の国の危険度が下記のとおり変更となる。

感染リスク低の国(緑色):

感染リスク中程度の国(オレンジ):スペイン

感染リスク高の国(赤色):ルーマニア、カナリア諸島、マデイラ

感染リスクが非常に高い国(濃い赤色の国):ドイツ、デンマーク、リヒテンシュタイン、アイスランド、アンドラ


保健省のページはこちら


*11月20日現在、感染リスク別の国一覧表はまだ公表されていないため、「3.各国の感染リスク度表示」は1週間前の11月5日に公表された内容になっています。


3.各国の感染リスク度表示

保健省は、11月5日(金)、感染リスク度リストのアップデートを発表した。

2021年11月8日(月)0時から有効になる。


緑色の国(感染リスクが低い国)

アルゼンチン

オーストラリア

バーレーン

チリ

ヨルダン・ハシェミット王国

カナダ

コロンビア

韓国

サウジアラビア

マルタ

ナミビア

ニュージーランド

ペルー

ルワンダ

アラブ首長国連邦

カタール

クウェイト

スペイン(バレアレス諸島及びカナリア諸島を含む)

台湾

ウルグアイ

バチカン

香港

マカオ


*日本は、9月20日から緑色の国から感染リスクが非常に高い国(濃い赤色の国)になっている。


オレンジ色の国(感染リスクが中程度の国) アンドラ

フランス

イタリア

モナコ

ポルトガル(アゾレス諸島及びマデイラを含む)


赤色の国(感染リスクが高い国)

デンマーク

フィンランド

アイスランド

キプロス

リヒテンシュタイン

ルクセンブルク

ハンガリー

オランダ

ノルウェー

ポーランド

サンマリノ

ギリシャ

ドイツ

スウェーデン

スイス


濃い赤色の国(感染リスクが非常に高い国)

ベルギー

ブルガリア

エストニア

クロアチア

アイルランド

リトアニア

ラトビア

オーストリア

ルーマニア

スロバキア

スロベニア

その他、上記以外の国すべて(日本


保健省発表の各国危険度はこちら


4. チェコへの入国規定

9月11日から有効となったチェコへの入国規定


以下は、保健省のページを訳した内容(一部概要)


以下の人は、下記の帰国時規則から免除される。

① ワクチン接種完了し、最終接種から14日間が経過し、新型コロナウイルスに感染している症状のない人。ワクチン接種者も、入国申告書記入義務あり。


ワクチンの接種については以下が認められている。

・チェコ国内又はEU諸国内にてワクチン接種を受けた認証を持っている人。

・EU諸国外の国でワクチンを受けている場合は、英語で書かれた書面上の接種証明書又はEUの認める電子認証を所持し、EMAが登録又はWHOが緊急使用として承認しているワクチンである場合。書面による証明書は、所定の内容が記載されており、書面上の証明書から遠隔で内容を直接確認できること。


② これまで新型コロナウイルスに感染したことがあり、陽性が初めて確認された検査から11日以上180日以下の期間にあり、新型コロナウイルス電子認証に関するEU規則に基づいて発行された認証を持っている人。感染証明を持っている人も、入国申告書記入義務あり。


チェコへ向けて出発する前の滞在国にて新型コロナウイルスに感染し、隔離終了したことを証明する外交覚書を持っている人。入国申請書記入義務あり。


④ 6歳未満の子ども

  6歳未満の子どもは、入国申告書記入義務対象外。

⑤ 12時間以内にチェコ国内を通過する人。

⑥ 国際運送業の作業員

など。


<各感染リスクレベルに応じた入国規定>

感染度が低い国(緑色の国)

① 入国申告書の記入(国境検問にて要請に応じて提示)

② チェコへの入国前又は入国後5日後までに検査を受ける。検査結果が出るまで、自主隔 離の必要なし。

検査は、48時間以内に受けた抗原検査、または72時間以内に受けたPCR検査。(いずれも書面又はEU規則により認められた電子認証にて可)


感染リスクが中程度の国(オレンジの国)

① 入国申告書の記入(国境検問にて要請に応じて提示)

② チェコへの入国前又は入国後5日後までに検査を受ける。検査結果が出るまで、自主隔離の必要なし。

検査は、48時間以内に受けた抗原検査、または72時間以内に受けたPCR検査。(いずれも書面又はEU規則により認められた電子認証にて可)


感染リスクが高い国(赤色の国)

① 入国申告書の記入(国境検問にて要請に応じて提示)

1. 公共交通機関(飛行機、鉄道、バス等)により入国する場合

・48時間以内に受けた抗原検査の陰性結果(書面)又は72時間以内に受けたPCR検査の陰性結果(書面)を所持。

入国申告書及び検査結果を提示しない渡航者は、交通機関により乗車が認められない。

・チェコへ入国後、5日~14日目の間にPCR検査を受ける。検査結果が出るまで、自主隔離。(10月27日から取り止め)

2.個人の交通機関により入国する場合又は外交覚書を所持している場合

・渡航開始前に検査を受け、結果を所持する必要はない。

・チェコへ入国後、5日~14日目の間にPCR検査を受ける(保健省又は衛生局が例外を認めることがある)。検査結果が出るまで、自主隔離。(10月27日から取り止め)


感染リスクが高い国(濃い赤色の国)

入国申告書(Public Health Passenger Locator Form) の記入(国境検問にて要請に応じて提示)

1. 公共交通機関(飛行機、鉄道、バス等)により入国する場合

・48時間以内に受けた抗原検査の陰性結果(書面)又は72時間以内に受けたPCR検査の陰性結果(書面)を所持。

入国申告書及び検査結果を提示しない渡航者は、交通機関により乗車が認められない。

・チェコへ入国後、5日~14日目の間にPCR検査を受ける。検査結果が出るまで、自主隔離。(10月27日から取り止め)

2.個人の交通機関により入国する場合又は外交覚書を所持している場合

・渡航開始前に検査を受け、結果を所持する必要はない。

・チェコへ入国後、5日~14日目の間にPCR検査を受ける(保健省又は衛生局が例外を認めることがある)。検査結果が出るまで、自主隔離。(10月27日から取り止め)


感染リスクが極端に高い国(黒色の国)

① 入国申告書の記入(国境検問にて要請に応じて提示)

② チェコへの渡航開始前に、陰性結果(書面又は所定認証で、48時間以内に受けた抗原検査又は72時間以内に受けたPCR検査の陰性結果)を所持。

③ チェコへ入国後、24時間以内に受けるPCR検査の予約確認書を所持。(国境検問にて要請に応じて提示)

④ 入国申告書、検査結果及び入国後24時間以内に受けるPCR検査の予約確認書を提示しない渡航者は、交通機関により乗車が認められない。

⑤ チェコへ入国後、10日~14日目に再度PCR検査を受ける(保健省又は衛生局が例外を認めることがある)。

⑥ PCR検査陰性結果が出るまで、自主隔離。


「EU諸国以外の国の国民で、チェコが発行した滞在許可を持っていない人、又はチェコ以外のEU諸国プラス*の発行した滞在許可又は永住許可を持っていない人について、現在住んでいる国が感染リスク低ではない場合、現在、チェコへの入国は禁止されている。この禁止の例外は、保健省の感染対策(II./2及びII./3)**に記載されている」(内務省のホームページから)

→9月20日(月)より、日本は濃い赤色の国となったため、チェコが発行した滞在許可を持っていない人、又はチェコ以外のEU諸国(EU諸国+)の発行した滞在許可又は永住許可を持っていない人に対するチェコへの入国は、9月20日(月)より不可能となっている。


<情報源>

https://ct24.ceskatelevize.cz/specialy/koronavirus/3404114-hejtmani-s-vladou-se-shodli-ze-nouzovy-stav-nyni-neni-treba-uvedl-kuba

https://ct24.ceskatelevize.cz/domaci/3404526-vir-musime-pomoci-opatreni-predehnat-zatim-ho-jen-dohanime-rika-hejtman-zlinskeho

https://ct24.ceskatelevize.cz/domaci/3404056-pondelnich-vice-nez-ctrnact-tisic-novych-pripadu-covidu-je-v-prvnim-pracovnim-dni

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