9月1日からの規制緩和
新学期開始
1-1.今日の感染状況
9月1日(水)8時におけるチェコ保健省の発表
8月31日(火)の新規陽性者数:287人
(前週火曜日比 40人増)
過去直近7日間における人口10万人当たりの感染者数
9月1日現在13人 (8月31日現在13人)
過去直近14日間における人口10万人当たりの感染者数
9月1日現在24人 (8月31日現在25人)
9月1日(水)8時の発表
PCR検査実施数累計:10,028,451件
PCR検査実施数(8月31日):35,451件
抗原検査実施累計:25,989,699件
抗原検査実施数(8月31日):49,893件
全検査の陽性率(8月31日現在):1.96(1.66%*)
*7日間の移動平均
予防接種実施(8月31日現在)
当日の投与回数:22,391
累計:11,476,073
ワクチン接種完了:5,730,516人
治った人の数:1,647,148人
現在の入院患者数:51人
累計感染者数:1,679,476人
累計死亡者数: 30,404人
9月1日(水)現在
入院患者数:51人(8月31日の56人から5人減)
重症者の数:9人(8月31日の10人から1人減)
*1週間前8月24日の入院患者数は68人、重症者の数は12人だった。
8月31日(火)
新規陽性者数:66人
9月1日(水)8時現在の発表
治った人の数:186,590人
累計感染者数:190,124人
累計死亡者数:2,767人
各州の状況はこちら
1-2. PESシステム リスク指標(2021年9月1日現在)
(保健省のデータ)
リスク指標 規制レベル(相当)
チェコ全国 33→ 2
2.今日の動き
●感染状況
・8月31日(火)の新規陽性者は287人。前週火曜日比にて40人多い。
・今年8月の新規陽性者数は7月より285人少なく、昨年8月より約2400人少なかった。
・R値は、1.05。僅かに感染拡大傾向にある。
・各地の感染状況(過去直近7日間における人口10万人当たりの新規陽性者数)
プラハ 28人
南ボヘミア 17人
カルロビバリ州 17人
・・・
フラデツ・クラーロベー州 5人
●新学期開始
今日から新学期が開始した。
(学校における規制については、8月28日ブログをご参照ください)
●9月1日からの規制緩和
今日から、以前発表されていた規制緩和が導入された。具体的な内容は以下のとおり。
・博物館、美術館、スポーツ・文化の催しにて、入場(入館)人数制限の解除。
(これまでは収容人数75パーセントだった)
・スポーツ・文化の催しにて、3000人を超えた場合、参加者の50%は陰性証明、残りの50%はワクチン接種証明又は感染証明にて非感染を証明する。3000人までは陰性証明にて可。
・動物園では、屋内パビリオンのみ、人数制限あり。
・博物館、美術館等では、20人以上のグループでは、非感染証明の提示が義務付けられる。
・飲食店における1テーブルの着席人数制限が4人から6人へ緩和。
●チェコの感染率・死亡率
今日9月1日(水)、チェコ、ポーランド、スロバキア、ハンガリーが構成するビシェグラード4か国(V4)のサミットがスロベニアで開催された。当4か国の感染率が低いことから、バビシュ首相が、自己のツイッターを通じて、「2020年8月、V4は欧州内で新型コロナウイルスではベスト(最優秀:best in covid:新型コロナウイルスの感染率が最も低い)と発表してから1周年が経過しました。1年後も状況は同じです。このままV4、中でもチェコの状況が今後もこのまま継続するように」と発表した。
チェコは現在、新規陽性者数では非常に低いレベルにある国の一つだが、それは人口の約半数にてワクチン接種が完了している他、この過去1年間に新型コロナウイルスでベストではなかった時に約4万人が命を無駄に落とし、集団免疫のレベルが比較的高いからであることが指摘されている(チェコテレビの科学編集部の指摘。4万人には、新型コロナウイルスが直接の死因である人の数の他、コロナ対策のため、病院にて通常の医療提供が制限されていたために亡くなった人の数も含まれている)。
バビシュ首相の発言に対し、野党から、3万人の方が死亡した1年後に「best in covid」という発言は傲慢で遺族の方々に無礼(海賊党)、3万人の方が命を落としたことを忘れられることはできない(市民民主党)とする意見がツイッターにて発表された。
*人口に対する新型コロナウイルスによる死亡者数の割合において、チェコは世界で4番目に悪い国となっている。
●ワクチンの有効期間
8月31日、チェコテレビの番組にボイチェフ保健大臣(ANO)と野党市民民主党のスボボダ下院保健委員会副会長(市民民主党)が出演し、ワクチンの有効期間について行われた議論の抜粋が、チェコテレビのウェブサイトに紹介されている。
<スボボダ下院保健委員会副会長の意見>
・チェコ政府は、ワクチン接種の効果は長期的に持続するため、3回目接種は希望者のみを対象としていると国民に向かって言うべきではない。
・現在、これまで2回行われた接種の効果がどのくらい持続するか明らかになっていないが、数年間のレベルで持続しないことが予測されている。欧州では今後恐らく9か月とする様子が見受けられる。
・チェコ政府は、ワクチン接種は一度受ければ再度受けなくてよい、と国民に向かって言うべきではない。新型コロナウイルスが消えない限り、再度接種しなければならない。第1回目接種の効果がなくなる可能性は非常に高いため、再接種は必要である。
・国民に対して、3回目の接種が必要である本当の理由を知らせる必要がある。その理由とは、他の病気(のワクチン)と同じように、新型コロナウイルスに対する免疫が少なくなることにある。
<ボイチェフ保健大臣>
・現在、3回目接種を受けていない人が不利になるという状況が発生している国はない。
・3回目の接種は誰でも受けることができる。3回目の接種を受けていなければ渡航不可となる状況は、少なくとも欧州内で発生していない。国民の間にパニックを引き起こしたくない。
・(スボボダ副会長の「3回目の接種が必要な理由を知らせる必要がある」という発言に対して)免疫が少なくなるリスクがあるため、3回目の接種が最終的には必要になる。
ボイチェフ保健大臣、スボボダ副会長共に、現在のところ、ワクチン接種義務化には同意せず、任意とすることで合意した。
●チェコ統計局のデータ
チェコ統計局は、8月31日(火)、以下を発表した。
・昨年度、幼稚園に通う3歳未満の子どもたちの数が2割減少した。
・基礎学校では、個人教育を受けさせる家庭、義務教育の開始を遅らせる家庭が増えた。
・上記はいずれも新型コロナウイルスが理由となっている。
●南アの新変異株
8月31日(火)のニュースで、南アフリカにて将来的な危険性のある新変異株が発生したことが報道されている。5月に初めて発見され、現在、数は少ないが、デルタ株の感染が拡大する中でこの新変異株の数も増えている。学者の間で掴めている情報が少なく、世界保健機関の危険変異株リストには登録されていない。
●EUのワクチン接種率
8月31日、欧州委員会が、EUにおける成人7割のワクチン接種が完了したことを発表した。
チェコの接種率は現在約63パーセント。
EU内で接種率の一番高いのは、マルタ共和国で9割強。
西欧、南欧諸国は7割をすでに大きく超えている。
最も接種率が低いのはブルガリア(約2割)。
●感染上安全な国
8月31日(火)、EUは「感染上安全な国」のリストからアメリカを外したことが報道されている。今後、具体的な渡航規制は、EU各国が決定する。
アメリカの他、イスラエル、レバノン、モンテネグロ、北マケドニア、コソボも外された。
●ドイツ
ベルリンでは、秋に向けて市民のワクチン接種率を上げるため、パーティーやショッピングセンターの駐車場、電車の中などでワクチン接種を行っている。
バイエルン州は、ドイツの中で最も厳しい隔離対策を導入したが、2日(木)から多くの規制を緩和する。屋外におけるマスク着用義務の解除(参加者1000人以上の大規模な催しは例外)、これまではFFP2のレスピレーターが義務付けられていたが、木曜日からサージカルマスクが認められる。パンデミックが始まって以来、ナイトクラブやディスコは閉鎖されていたが、10月から営業が認められる。
3. EU諸国の感染状況比較(ECDCのデータ)
直近2週間における人口10万人当たりの感染者数(①)
及び人口100万人当たりの死亡者(②)
(2021年8月26日アップデート)
統計の対象は2週間 2021年32週目及び33週目
(32週目:8月9日~8月15日、33週目:8月16日~8月22日)
① ②
1. キプロス 602.59 47.30
2. アイルランド 496.57 6.04
3. フランス 467.10 16.67
4. ギリシャ 419.78 28.83
5. スペイン 351.94 25.61
6. アイスランド 350.70 0.00
7. リヒテンシュタイン
325.19 0.00
8. ポルトガル 315.51 15.54
9. エストニア 293.68 6.02
10. リトアニア 277.91 23.26
11. ベルギー 234.46 5.47
12. デンマーク 232.18 2.58
13. ブルガリア 190.55 31.65
14. オランダ 190.03 4.83
15. マルタ 180.54 15.55
16. スロベニア 179.88 2.86
17. フィンランド 178.07 4.16
18. オーストリア 150.43 1.80
19. ノルウェー 148.80 1.30
20. イタリア 147.88 8.90
21. スウェーデン 118.93 0.29
22. クロアチア 117.02 7.39
23. ルクセンブルク 115.48 9.58
24. ドイツ 96.09 2.36
25. ラトビア 85.13 5.24
26. ルーマニア 32.28 5.48
27. チェコ 24.40 2.06
28. スロバキア 22.70 0.55
29. ハンガリー 11.36 1.54
30. ポーランド 6.96 0.82
*赤字は先週から増加。
5-2.各国の感染リスク度表示
保健省は、8月27日(金)、感染リスク度リストのアップデートを発表した。
2021年8月30日(月)0時から有効になる。
緑色の国(感染リスクが低い国)
アルバニア
オーストラリア
ボスニア・ヘルツェゴビナ
香港
日本
ヨルダン・ハシェミット王国
カナダ
カタール
韓国
サウジアラビア
マカオ
ハンガリー
ニュージーランド
ポーランド
ルーマニア
シンガポール
スロバキア
セルビア
ブルネイ
台湾
バチカン
オレンジ色の国(感染リスクが中程度の国) フィンランド
クロアチア
イタリア
ラトビア
ルクセンブルク
マルタ
オランダ
ノルウェー
オーストリア
サンマリノ
スロベニア
赤色の国(感染リスクが高い国)
アンドラ
ベルギー
ブルガリア
デンマーク
エストニア
フランス
アイルランド
アイスランド
リヒテンシュタイン
リトアニア
モナコ
ポルトガル(アゾレス諸島及びマデイラを含む)
ギリシャ
ドイツ
スペイン(バレアレス諸島及びカナリア諸島を含む)
スウェーデン
スイス
濃い赤色の国(感染リスクが非常に高い国)
キプロス
2021年7月16日付保健省保護対策(MZDR 20599/2020-96/MIN/KAN) 第III.1項に基づき、欧州諸国及び欧州外の第三国で上記リストに記載されていない国は、新型コロナウイルスに感染するリスクが非常に高い国とする。
黒色の国(感染リスクが極端に高い国)(2021年8月23日から)
ブラジル、コロンビア、モザンビーク、ネパール、パラグアイ、ペルー、タンザニア(ザンジバル島及びペンバ島を含む)
保健省発表の各国危険度はこちら
<情報源>
https://ct24.ceskatelevize.cz/domaci/3363550-cesko-je-opet-best-covid-vykoupeno-je-vysokym-poctem-umrti
Kommentare