パンデミック法改正案 下院にて再び可決
<目次>
1.感染状況データ
2.今日の動き
3.各国の感染リスク度表示(2022年2月18日更新)
4.チェコへの入国規定(2022年2月15日更新)
●ワクチン接種(追加接種、3回目接種:booster and additional dose)に関する情報(政府のサイト)はこちら(英語)
・ワクチン登録中央システムのサイト(公的保険加入者用)はこちら(英語あり)
・ワクチン登録中央システムのサイト(自費接種希望者用)はこちら(英語)
・各ワクチン接種会場における受付の様子(ワクチン接種待ちの人数、過去直近1週間に登録した人の数、ワクチンの種類による接種会場マップなど)が確認できるサイトはこちら (チェコ語)
・ワクチン接種後の電子認証取得はこちらから。
1. 感染状況データ
・今日の感染状況
2022年2月19日(土)8時におけるチェコ保健省の発表
2月18日(金)の新規陽性者数:13774人
(前週金曜日比 8359人少ない)
過去直近7日間における人口10万人当たりの新規感染者数
2月19日現在1048人 (2月18日現在1126人)
過去直近14日間における人口10万人当たりの新規感染者数
2月19日現在2676人 (2月18日現在2815人)
PCR検査実施数累計:20,320,643件
PCR検査実施数(2月18日):51,361件
抗原検査実施累計:31,891,405件
抗原検査実施数(2月18日):17,962件
全検査の陽性率(2月18日現在):37.94%(37.48%*)
*7日間の移動平均
予防接種実施(2月18日現在)
当日の接種回数:16762回
(内、追加接種の回数:13270回)
(追加接種の接種回数累計:3,966,016回)
接種回数累計:17,325,086回
ワクチン接種完了:6,833,288人
治った人の数:3,286,880人
現在の入院患者数:3,578人
累計感染者数:3,497,820人
累計死亡者数: 38,188人
2月18日(金)現在
入院患者数:3578人(2月17日3898人)
重症者の数:248人(2月17日268人)
*後日、過去のデータが遡って修正されている。
2月18日(金)
新規陽性者数:1782人
2月19日(土)8時現在の発表
治った人の数:422,386人
累計感染者数:446,311人
累計死亡者数:3,413人
2.今日の動き
<2月19日(土)ニュース>
●感染状況
・2月18日(金)、検査にて1万3774人の新規感染者が確認された。過去直近5週間の平日の数字としては最少で、前週金曜日より約3分の1減少。再感染の疑いがある人の数も同様に減少し、2568人だった。
・検査数も前週比にて減少している。
・過去直近7日間における人口10万人当たりの新規陽性者数は1048人。前週金曜日は1628人だった。
各州における過去直近7日間における人口10万人当たりの新規陽性者数も、約半数の州で1000人を下回っている。
最も状況が悪いのは、引き続き、南モラビア州(1261人)、モラビア・シレジア州(1187人)、比較的状況が良いのはカルロビバリ州(752人)。
・新型コロナウイルス感染による入院患者数も3578人に減少し、前週比にて526人減少。重症者の数は248人で、前週比にて18人減少。
・新型コロナウイルスによる死亡者の数はパンデミックが始まって以来、3万8188人。今年に入ってから1892人が死亡している。
日当たりの死亡者数(平均)は1月33人、2月は48人になっている。
・ワクチン接種希望者の数は、さらに減少している。2月18日(金)の接種回数は1万6762回で、前週より約7000回少なかった。
<2月18日(金)ニュース>
●感染状況
・2月17日(木)に検査にて陽性が確認された件数は1万5517件で、前週比にて約3分の1減少。再感染が疑われる人の数も前週比にて約25%減少し、2910人だった。
・検査実施数は2月に入ってから減少している。2月17日(木)に行われた検査数は7万8197件で前週比にて約3分の1減少。
・過去直近7日間における人口10万人当たりの新規陽性者数は、1126人に減少し、1月19日以来の最少となった。
現在、当該数値が高い州は、南モラビア州(1332人)、モラビア・シレジア州(1277人)、低い州はカルロビバリ州(830人)、リベレツ州(976人)。
・新型コロナウイルス感染による入院患者数は、3898人。そのうち重症者は267人。
入院患者数は、2月14日(月)の4237人をピークに減少している。
重症者数は、2月15日(火)283人、16日(水)279人、17日(木)268人。
・新型コロナウイルス感染による死亡者数は、2月に入り日当たり平均48人(1月は33人だった)。
・ワクチン接種数は、2月に入り日当たり平均1万5000回となっており、減少している。1月は日当たり平均5万0500回だった。
●パンデミック法 下院にて可決
上院にて棄却されたパンデミック法改正案を、2月18日(金)、下院が再度可決した。上院が棄却した後、下院が再度可決する為には、最低101票が必要だが、政府連立5党の議員による賛成票104票、野党のANO及びSPDによる反対票が82票だった。火曜日に再度審議を開始してから、37時間以上(そのうち、SPDによる議事進行妨害が約31時間)を経て採決が行われた。
今後、大統領が署名し、施行になるが、ゼマン大統領は上院にて討議される前からすでにパンデミック法を署名することを発表している。これにより、パンデミック法の有効期間が2月末から11月末になる。
改正案では、これまで導入されてきた規制の他、新型コロナウイルスの検査を企業のみならず、学校、幼稚園でも義務付ける権限を当局に認め、サービス業に関しては、顧客先に出張して行う業務も規制対象になる。違反した場合の罰金は上限がこれまでの5分の1に減額される。
先週、上院にて行われたパンデミック法改正案の採決にて、与党に所属する上院議員も反対した。リスクの高い国からの帰国時、抗原検査にて結果が陽性だった場合に隔離に入る義務など、いくつかの条項について違憲の可能性があることが指摘され、パンデミック法改正後は本来であれば保健省が緊急事態下にて初めて導入できる規制が導入できるようになるという批判等が出されていた。今回の国会討議・投票が通常の承認手続きではなく、緊急時に適用される短縮審議・採決が適用されたことについても、一部の下院議員のみならず、上院議員からも批判が出されていた。今回の承認手続きについて野党のSPDは憲法裁判所へ申し出ることをすでに18日(金)発表している。
プラハではパンデミック法改正案に対して数百人の人がこれまでもデモを繰り返し、18日も下院議会の近辺にてデモが行われた。デモ隊は、今後、大統領官邸近辺にてデモを継続すると発表している。
●規制緩和へ向けての動き
バーレク保健大臣は、2月18日(金)、4月1日までにほぼすべての感染対策を解除する意向で、来週の閣議で今後の新型コロナウイルス対策緩和案を提出することを述べた。レスピレーター着用は、現行規制よりも義務付ける範囲を狭めて残す予定。今年は4月半ばになっているイースター休暇を3年ぶりにパンデミック開始前と同様に過ごせるようにしたいとしている。また同時に、2月末までは入院患者数が増加し、感染した場合に悪化するリスクの高い人々を引き続き守る必要があること、3月の上旬2週間は用心して過ごすことを国民に呼びかけた。
●ノババックス
来週(2月21日の週)、チェコに新しいワクチン「ノババックス」が到着する。EU内で認可されるワクチンとしては5番目。(ノババックスのスパイクプロテイン製造は、中央ボヘミアのJevan地方Bohumilにある工場にて行われている)
保健省は、現在ノババックスを数万回分予約しているが、今後、場合によっては数量を増やす予定であると発表した。もしワクチンが余った場合は、必要としている国に寄付するとしている。(チェコはこれまで239回分のワクチンをバルカン、アフリカ、アジア諸国に寄付している)
●企業における検査
企業及び個人事業者等に義務付けられていた一斉検査は2月18日(金)にて終了した。今週月~木曜日までに使用者が報告した陽性者数は1万9433人で、ピーク時(1月末~2月初めにかけての週)の約半数となった。
企業の一部は、今後も検査を継続すると発表している。産業交通同盟も現在の感染状況を鑑みて、企業に対して抗原検査の継続を推奨した。
●学校における検査
今週で学校における検査も終了となった。学校における一斉検査(抗原検査)にて陽性だったため、続いて確認のPCR検査を受けて陽性が確定した人の数は、今週、生徒では5451人、教職員では609人となり、前週比にて約4割減となった。
●隔離期間の短縮
2月19日(土)から、新型コロナウイルスに感染した場合の隔離期間が7日になり、感染者と接触しても隔離に入る義務が解除される。
チェコラジオの番組(ラジオジャーナル)にて、パブロビツ保健副大臣は、当該変更は2月19日から導入される為、18日中に隔離に入った人は19日(土)になっても隔離義務が解除されないことを発表した。
●PCR検査無料の終了について
保健省は、予防のために受けるPCR検査無料制度を2月28日にて終了することを発表しているが、バーレク保健大臣は、1か月に1回は無料とすることについて保険会社と話し合うことを発表した。
●ドイツ
ドイツのラウターバッハ保健大臣は、2月18日(金)、ドイツにおけるオミクロン感染はピークを越えたこと、現在、感染者数が引き続き多数発生しているが、病院の状況が逼迫する恐れはないことを発表した。しかし同時に、オミクロン株の一種であり、オミクロン株よりも感染力が強く、感染した場合の病状もオミクロン株による感染より重いスカンジナビア型のBA.2による感染がドイツ国内にて増えているため、現在はまだBA.2により病院の状況が逼迫するリスクについては不明だが、注意が必要だと述べた。
ドイツでは2月17日(木)の新規陽性者数は22万0048人だったが、今後の予測では、入院患者数が急増することはないとされている。
ロベルト・コッホ研究所は2月20日(日)、「感染リスクの高い国」に指定されている国から、アメリカ、イギリス、スペイン、アイルランド、インド等をはじめとする約20か国を除外すると発表した。現在、「感染リスクの高い国」からワクチン接種非完了者がドイツへ帰国する場合、隔離(入国後5日目以降の検査結果が陰性であれば終了)が義務付けられているため、この措置により、これらの国への渡航が簡素化する。
3.各国の感染リスク度表示
保健省は、2月19日(金)、各国の危険度をアップデートした。変更後の危険度は2月21日(月)から有効となる。
2月15日からチェコ人、EU諸国の国民・EU諸国外の国民でチェコに滞在許可を持つ外国人に対しては、各国の危険度に関係なく、帰国時の規制が統一化されたため、各国の感染危険度は、当該国の外国人がチェコ国内における滞在許可を有さない場合の入国時に必要な情報となる。
緑色の国(感染リスクが低い国)
バチカン
インドネシア
コロンビア
韓国
カタール
クウェート
マカオ
ニュージーランド
サウジアラビア
ペルー
アラブ首長国連邦
ルワンダ
台湾
*日本は、9月20日から緑色の国から感染リスクが非常に高い国(濃い赤色の国)になっている。
オレンジ色の国(感染リスクが中程度の国)
無し
赤色の国(感染リスクが高い国)
無し
濃い赤色の国(感染リスクが非常に高い国)
アンドラ
ベルギー
ブルガリア
デンマーク
クロアチア
フランス
フィンランド
マルタ
イタリア
リヒテンシュタイン
ラトビア
ルクセンブルク
オランダ
キプロス
ノルウェー
ドイツ
ハンガリー
モナコ
アイスランド
アイルランド
オーストリア
ルーマニア
ギリシャ
エストニア
リトアニア
ポーランド
ポルトガル(マデイラ及びアゾレス諸島を含む)
サンマリノ
スロバキア
スロベニア
スウェーデン
スペイン(バレアレス諸島及びカナリア諸島を含む)
スイス
その他、上記以外の国すべて(日本)
保健省発表の各国危険度はこちら
4. チェコへの入国規定
<チェコへ入国及び帰国する際の規則(2022年2月15日以降)>
内務省ホームページはこちら
(A)チェコ国民、EU諸国の国民及びその家族でEU域に滞在許可を保有する人、EU域内に長期滞在許可又は永住許可にて滞在する外国人
①EU加盟国から到着する場合
入国申告書を記入
ワクチン接種・感染証明・入国前に受けたPCR検査又は抗原検査の陰性結果のいずれかを提示
②EU加盟国以外の国から到着する場合
入国申告書を記入
ワクチン接種・感染証明・入国前に受けたPCR検査又は抗原検査の陰性結果のいずれかを提示
入国後、5日~7日目にPCR検査を再受検。
個人の交通機関にて入国する場合は、入国申告書の記入、入国前にPCR検査又は抗原検査の受検は免除。
<ワクチン接種証明について>
・EU加盟国において接種を受けた場合:EUデジタルCovid認証を提示。
・EU加盟国以外の外国にて接種を受けた場合:EUデジタルCovid認証又はチェコ保健省 がホームページにて公表している紙面上の証明書を提示。欧州医薬品庁が認可するワクチン又は相応のワクチンであること。
・感染証明書:EUデジタルCovid認証又はEUデジタルCovid認証に関するEU規則に基づく施行規則が適用されている第3国にて認可された主体が発行した証明書を提示。
チェコ人及びチェコに滞在する人は、入国前に受けた検査の結果が陽性でも入国可。陽性だった場合の交通手段については保健省が省令にて指示している。
*検査結果の有効期間は、PCR検査の場合72時間、抗原検査の場合24時間。
*ワクチン認証の有効期間は、ワクチン完了して14日経過後270日以内。ブースター接種を受ければ有効期間が延長される。
*感染証明書は、検査を受けて陽性が確認された日から数えて11日後に有効となり、有効期間は180日間。
*隣国に陸路にて移動し、滞在時間が24時間以内でチェコへ帰国する場合は、上記規則が免除される。
*12歳未満の子どもに対しては、上記規則は適用されない。
*12歳~18歳の子どものワクチン認証には有効期限なし。
(B)EUの短期ビザ又は長期ビザを保有する外国人、チェコへビザなしの入国が認められている外国人、その他の外国人
①EU加盟国から到着する場合
入国申告書を記入
ワクチン接種・感染証明・入国前に受けたPCR検査又は抗原検査の陰性結果のいずれかを提示
②EU加盟国以外の国から到着する場合
入国申告書を記入
ワクチン接種・感染証明・入国前に受けたPCR検査の陰性結果のいずれかを提示
入国後、5日~7日目にPCR検査を再受検。
第3国の国民がチェコへ入国することは、保健省が省令II/1に規定している例外を満たしている場合を除き、禁止されている。入国の例外が認められる場合は、この入国規則よりも優先される。
<ワクチン接種証明について>
EU加盟国において接種を受けた場合:EUデジタルCovid認証を提示。
EU加盟国以外の外国にて接種を受けた場合:EUデジタルCovid認証又はチェコ保健省がホームページにて公表している紙面上の証明書を提示。欧州医薬品庁が認可するワクチン又はそれ相当のワクチンであること。
感染証明書:EUデジタルCovid認証又はEUデジタルCovid認証に関するEU規則に基づく施行規則が適用されている第3国にて認可された主体が発行した証明書を提示。
*検査結果の有効期間は、PCR検査の場合72時間、抗原検査の場合24時間。
*ワクチン認証の有効期間は、ワクチン完了して14日経過後270日以内。ブースター接種を受ければ有効期間が延長される。
*感染証明書は、検査を受けて陽性が確認された日から数えて11日後に有効となり、有効期間は180日間。
*隣国に陸路にて移動し、滞在時間が24時間以内でチェコへ帰国する場合は、上記規則が免除される。
*12歳未満の子どもに対しては、上記規則は適用されない。
*12歳~18歳の子どものワクチン認証には有効期限なし。
保健省省令II/1に規定されている例外はaからlまでの12項目(以下一部の例)となっている。
(a)チェコへ入国する直前に感染リスク低の国に最低14日間滞在し、過去直近14日間に感染リスク低以外の国に12時間以上滞在していないことを証明できる外国人、
(b)EU域内の有効な長期滞在ビザ、長期滞在許可、一時滞在許可、永住滞在許可を保有している人、
(d)チェコ国民又はEU加盟国の国民の家族、
(e)当該外国人がチェコに滞在することが必要不可欠である例外的な場合、
(f)国際運送従事者、
(h)入学試験の受験、家族の介護目的など
となっているが、
(j)は、ワクチン接種を受けた人又は新型コロナウイルスに感染した人で、チェコにおける滞在許可がワクチン認証又は感染証明書の有効期間を越えない場合となっている。
ブログ作成者が内務省の問合せ窓口+420 974 801 801へ2月16日、問い合わせたところ、以下の内容を確認した。
・日本で欧州医薬品庁が認可しているワクチン(ファイザー、アストラゼネカ、モデルナ、ノババックス、ジョンソンエンドジョンソン)でワクチン接種証明書(チェコ保健省のサイトに掲載されている証明書)を保有していれば、チェコへビザなしにて入国可。
・滞在期間はワクチン接種証明書の有効期間内であること(2回接種ワクチンの場合は2回目接種後14日経過後、270日間有効。またはブースター接種を受ければ、有効期限が延長される)
・チェコへの入国時は、入国前に受けた検査の陰性結果を提示する義務はない。
2月16日の時点で確認した状況は以上となっていますが、今後、各国の感染状況等により変化する可能性があるため、内務省の問い合わせ窓口などへご確認ください。
<入国規則に関する内務省の問い合わせ窓口>
内務省では、以下の時間帯にEメール又は電話にて質問を受け付けています。
Eメール:cestovani.covid19@mvcr.cz、電話番号:+420 974 801 801
(窓口受付時間 月~木:午前8時~午後4時、金:午前8時~12時)
Eメールによる問い合わせの際は、以下の内容を記載するよう指示が出てきます。
・あなたの国籍
・チェコへ帰国する前に滞在していた国
・新型コロナウイルスのワクチン接種を受けているかどうか。受けた場合は、どこの国で受けたか。受けたワクチンの名称。接種回数。
・過去直近6か月間に新型コロナウイルスに感染したかどうか。感染した場合は、感染した場所と時期。
・あなたが第3国の国民の場合は、EUに加盟している国のいずれかにて滞在許可を保有しているかどうか。保有している場合はその許可の種類。
<情報源>
https://ct24.ceskatelevize.cz/svet/3444396-pandemie-ve-svete-policie-zatyka-ridice-blokujici-ottawu-nemecko-je-podle-vlady-za
Comments