チェコ政府 ワクチン接種義務化取り止めを決定
<目次>
1.感染状況データ
2.今日の動き
3.各国の感染リスク度表示(2022年1月14日更新)
4.チェコへの入国規定(2022年12月27日更新)
●ワクチン接種(追加接種、3回目接種:booster and additional dose)に関する情報(政府のサイト)はこちら(英語)
・ワクチン登録中央システムのサイト(公的保険加入者用)はこちら(英語あり)
・ワクチン登録中央システムのサイト(自費接種希望者用)はこちら(英語)
・各ワクチン接種会場における受付の様子(ワクチン接種待ちの人数、過去直近1週間に登録した人の数、ワクチンの種類による接種会場マップなど)が確認できるサイトはこちら (チェコ語)
・ワクチン接種後の電子認証取得はこちらから。
1. 感染状況データ
・今日の感染状況
2022年1月19日(水)8時におけるチェコ保健省の発表
1月18日(火)の新規陽性者数:28469人
(前週火曜日比 16098人多い)
過去直近7日間における人口10万人当たりの新規感染者数
1月19日現在950人 (1月18日現在799人)
過去直近14日間における人口10万人当たりの新規感染者数
1月19日現在1390人 (1月18日現在1219人)
PCR検査実施数累計:17,316,712件
PCR検査実施数(1月18日):101,324件
抗原検査実施累計:31,115,777件
抗原検査実施数(1月18日):27,138件
全検査の陽性率(1月18日現在):37.62(27.11%*)
*7日間の移動平均
予防接種実施(1月18日現在)
当日の接種回数:55428回
(内、追加接種の回数:47348回)
(追加接種の接種回数累計:3,371,395回)
接種回数累計:16,559,329回
ワクチン接種完了:6,741,731人
治った人の数:2,446,464人
現在の入院患者数:1,635人
累計感染者数:2,652,685人
累計死亡者数: 36,937人
1月18日(火)現在
入院患者数:1635人(1月17日1761人)
重症者の数:252人(1月17日282人)
*後日、過去のデータが遡って修正されている。
1月18日(火)
新規陽性者数:5741人
1月19日(水)8時現在の発表
治った人の数:283,985人
累計感染者数:326,784人
累計死亡者数:3,280人
2.今日の動き
<1月19日(水)ニュース>
●感染状況
・1月18日(火)の日当たり新規陽性者数は、2万8469人。前週火曜日比にて約1万6098人増。(これまでの最多は、昨年2021年11月25日の2万7937人だった)
・再感染者数は、3706人。1週間前は約1300人だった。
(つまり昨日の陽性者数は3万2175人で、3万2千人を超えた)
・R値は1.81。
・過去直近7日間における人口10万人当たりの新規感染者数は、1月18日(火)の799人から19日(水)950人へ増加。
・過去直近7日間における人口10万人当たりの新規陽性者数
全国 950人
プラハ 1819人
中央ボヘミア州 1241人
南ボヘミア州 718人
ピルゼン州 725人
カルロビバリ州 758人
ウースチー州 954人
リベレツ州 815人
フラデツ・クラーロベー州 845人
パルドゥビツェ州 797人
ビソチナ州 529人
南モラビア州 780人
オロモウツ州 713人
モラビア・シレジア州 552人
ズリーン州 955人
・1月18日(火)の入院患者数は、1635人。そのうち重症者は252人。
<社会福祉施設の様子>
・職員の感染者数がクライアント(高齢者)の感染者数よりも多いという状況が発生しており、危機的な状態に陥る可能性がある。
・1月15日、約18件の社会福祉施設にて発生した感染者のうち、約4割がクライアント(高齢者)だった。
・ワーキング隔離はすでに2020年から、他の手段がなかった時にすでに導入していた。状況が悪化すれば、陽性だが無症状である職員に継続して勤務してもらう必要が出てくるが、職員のワクチン接種率が高いこともあり、現在は導入を想定していない。
(社会福祉サービス提供者協会ルスコバー副会長の発言)
<病院の様子>
・市中感染により、医療従事者の感染者数が急増しているため、新型コロナウイルス感染により入院している人の数より、医療従事者の感染者数が多いという状況が初めて発生している。
・病院にて医療従事者の感染が急激に増加しているため、いわゆるワーキング隔離の手段をとらざるを得ない状況が増えている。
・ワーキング隔離と同様の内容(陽性結果が出ているが無症状である人、感染者とリスクの高い接触をした人は勤務を続行)はこれまでに起こった感染拡大時もすでに導入されているため、初めて導入する対策ではない。
(ボヘミア及びモラビア病院協会フドメル会長の発言)
<企業における検査の結果>
保健省スポークスマンは、1月19日、企業における検査の結果について以下を発表した。
・1月17日(月)及び18日(火)に企業における検査(抗原検査簡易キット使用)にて陽性が確認されたケースは9098人だった。
・17日、18日に検査を受けた従業員の数は不明。(陽性者のみを通告する制度になっているため)
●政府の発表
今日1月19日(水)、政府は以下を発表した。
<ワクチン接種義務に関する政府の判断>
・政府は、新型コロナウイルスのワクチン接種について義務化しないことを決定した。
・前内閣が、高齢者及び特定の職業に従事する人についてワクチン接種を3月から義務付ける省令を承認しており、フィアラ内閣は高齢者に対しては義務化しない予定であることをこれまで発表していたが、今日、義務化は全く導入しないことを決めた。
・理由は、義務化の対象とされていた職業ではワクチン接種率が約9割であるため、(ワクチン接種者と非接種者の間に生じている)社会を二分化する亀裂をこれ以上深めないため。
・今日、ワクチンの義務化取り止めを決定したが、すべての人に対し、ワクチン接種を受けるよう呼びかける。
<ワクチン接種について>
バーレク保健大臣は以下を述べた。
・保健省は、現在、12歳以上の子どもがブースター接種を受けるための準備を進めている。
・新しいワクチンの登録手続きを準備している。
<全国一斉の検査について>
・現在、全国一斉に行われている検査(企業、自営業者などの職場における週2回の検査、学校における週1回の検査)は、2月半ばまで続けることになる。
<学校における校長指示による休校>
ガズジーク教育大臣は以下を述べた。
・現在、学校では学校長の指示により5日間まで休校にすることができるが、政府はその日数をさらに10日間増やす案を、議会へ提出することを決定した。
・法案は下院で来週、緊急時の短縮承認にて討議し、できる限り早い時点で施行する。
・学校長指示の休校日を10日間増やす他、学校長の指示にて遠隔授業の導入もできるようにする。
・休校日、遠隔授業の日は、10歳までの子どもの親を対象に育児休暇受給権を与える。
・今後直近数週間、多くの教員が感染者と接触、又は感染して隔離に入ることが想定される。まず、学校長はまず遠隔授業を導入。感染する教員の数が増加し、遠隔授業の実施もできなくなった場合は、学校長の判断により休校する。
・学校長の判断により特別に休校、遠隔授業を導入することができるのは、基礎学校、高校、高等専門学校、基礎芸術学校、言語学校とする。幼稚園は、休園のみとする。
<パンデミック法>
・政府は、パンデミック法について、これまで裁判所から指摘されている不備を修正し、2023年8月まで施行期限を延長する改正案を議会に提出することを決めた。
・最高行政裁判所の決定により、パンデミック法では、飲食店、ディスコなどの営業を規制することは不可能であることが判明しているため、改正後はこれらの業種の営業を規制できるようにする。
・改正により、特別対策を保健省のみならず、内務省、防衛省も導入することができるようにする。
・これまでに明らかになっている不備、不明確な展を全て取り除き、有益な法律にする。
●保健情報分析研究所(ÚZIS)の感染状況報告
1月19日(水)、保健情報分析研究所(ÚZIS)のドゥシェク所長は、下院保健委員会、及びインターネットサーバーSeznamのテレビ番組にて以下を発表した。
・1月18日(火)、日当たり新規陽性者数は約2万8500人。パンデミックが起こってから、チェコにおける最多の人数となった。
・実際の新規感染者数は2~3倍多いため、現在、チェコでは、一日当たり、新規陽性者数が7万~10万人に達していると考えられる。
・近いうちに、検査による陽性者の数が一日当たり4万人になると予測している。
・検査受付可能数に限界があるため、実際の感染者数をつかむことは不可能。
・今後10日以内に、オミクロン株感染による入院患者のために病院の状況が逼迫するかどうかがわかる。
<病院院長のコメント>
・「今後、オミクロン株感染による入院患者増加は現実的であると予測しているため、各病院の院長は、今回の感染の波を乗り越える準備を進めている」
(チェコのニュース番組にて、ボヘミア及びモラビア病院協会フドメル会長がコメント)
<検査に関する専門家の意見>
・現在の検査受付可能数では、一日当たり5万人を超えた場合、全員に対して検査することは不可能。
・様々な推測モデル上、オミクロン株のピーク時には、検査を受ける人の数がこの4倍(20万人)になる可能性がある。
・1月18日(火)に行われたPCR検査は10万1324件、(ラボにおける)抗原検査は2万7138件だった。
・検査受付数は、各検査会場及び各州のコーディネーターと調整して、徐々に増やしている。毎日チェックしており、検査希望者数が増えた場合は、さらに受付数増加可能。現在の日当たりPCR検査実施数は16万件。(保健省スポークスマンの発表)
*科学研究員は、PCR検査を医療行為のリストから外せば、研究室にてPCR検査を実施することができるようになり、受付数は10倍に増え、価格は800コルナから150コルナまでさげることができ、検査を担当している医療従事者が他の業務を担当できるようになるという案を、進化生物学のJaroslav Flegr学者が言及した。(これまでの感染拡大時にも提案していた)
●各国の危険度
保健省は、1月14日(金)、各国の危険度をアップデートした。1月17日(月)から、以下の国の危険度が下記のとおり変更となる。
感染リスク低の国(緑色):
感染リスク中程度の国(オレンジ):
感染リスク高の国(赤色):ポーランド、ルーマニア
感染リスクが非常に高い国(濃い赤色の国)(新規):ブルガリア、ハンガリー、オーストリア、ドイツ
保健省のページはこちら
3.各国の感染リスク度表示
保健省は、1月14日(金)、感染リスク度リストのアップデートを発表した。
2022年1月17日(月)0時から有効になる。
緑色の国(感染リスクが低い国)
バチカン
バーレーン
チリ
インドネシア
コロンビア
韓国
カタール
クウェート
マカオ
ニュージーランド
サウジアラビア
ペルー
アラブ首長国連邦
ルワンダ
ウルグアイ
台湾
*日本は、9月20日から緑色の国から感染リスクが非常に高い国(濃い赤色の国)になっている。
オレンジ色の国(感染リスクが中程度の国)
無し
赤色の国(感染リスクが高い国)
ポーランド
ルーマニア
濃い赤色の国(感染リスクが非常に高い国)
アンドラ
ベルギー
ブルガリア
デンマーク
クロアチア
フランス
フィンランド
マルタ
イタリア
リヒテンシュタイン
ラトビア
ルクセンブルク
オランダ
キプロス
ノルウェー
ドイツ
ハンガリー
モナコ
アイスランド
アイルランド
オーストリア
ギリシャ
エストニア
リトアニア
ポルトガル(マデイラ及びアゾレス諸島を含む)
サンマリノ
スロバキア
スロベニア
スウェーデン
スペイン(バレアレス諸島及びカナリア諸島を含む)
スイス
その他、上記以外の国すべて(日本)
保健省発表の各国危険度はこちら
4. チェコへの入国規定
9月11日から有効となったチェコへの入国規定
以下は、保健省のページを訳した内容(一部概要)
<12月27日(月)からの変更内容(こちら)>
●赤色及び濃い赤色の国から帰国(入国)する場合の規定
<チェコ国民及びチェコの一時滞在許可・長期滞在・永住許可を持つ外国人>
・チェコへ入国(帰国)前に入国申告書を記入。
①一般交通機関を利用する場合:
・チェコへ入国(帰国)前に抗原検査又はPCR検査を受ける。
・チェコへ入国(帰国)後、翌日から数えて5日目以降7日目までに、チェコ国内にてPCR検査を受ける。
②個人の交通機関にて入国(帰国)する場合:
・チェコ入国(帰国)前に検査を受ける必要なし。
・チェコへ入国(帰国)後、翌日から数えて5日目以降7日目までに、チェコ国内にてPCR検査を受ける。
*チェコ国民、チェコの滞在許可を持つ外国人で、ワクチン接種を完了している人、又は過去直近180日間に新型コロナウイルスに罹った人に対しては、滞在していた外国の感染危険度がいかなるものであっても、上記のチェコへ入国(帰国)後の検査義務を免除する。
<チェコの滞在許可を持たない外国人>
・チェコの滞在許可を持たない外国人に対して、ワクチン接種完了者又は感染証明を所持していても、チェコへ入国する前に、PCR検査の陰性結果を所持していることを義務付ける。
以上の義務は以下の人に対して免除される。
・チェコが接種認証を認めている国にてブースター接種まで受けている外国人。
・12歳未満の子ども。
・12歳~18歳未満の子どもに対しては、特別措置として、ワクチン接種完了(ブースター接種無し)にて上記義務を免除。
・ワクチン非接種者、新型コロナウイルスに過去直近180日間に罹っていない人は、入国後翌日から数えて5日後から7日後までの間にチェコ国内にてPCR検査を受ける。PCR検査を受けるまでは自宅又は宿泊施設から出る時はレスピレーターを常時着用する。
・EU諸国以外の外国の国民で、EUにて認可されたワクチンの接種をEU以外の外国にて完了している人、又は世界保健機関が緊急使用として認可しているワクチンの接種を完了している人で、チェコ保健省のウェブサイト上に掲載されている認証を保持している場合、ワクチン接種を受けているものとして認める。
日本のワクチン接種証明書はチェコ保健省ウェブサイト上に掲載されており、認められている。
・チェコ保健省は、チェコの国民に対して、新型コロナウイルスの感染拡大リスクを最小限に抑えるため、外国への渡航を控えるよう推奨する。
<12月27日前から有効となっている内容>
以下の人は、下記の帰国時規則から免除される。
① ワクチン接種完了し、最終接種から14日間が経過し、新型コロナウイルスに感染している症状のない人。ワクチン接種者も、入国申告書記入義務あり。
ワクチンの接種については以下が認められている。
・チェコ国内又はEU諸国内にてワクチン接種を受けた認証を持っている人。
・EU諸国外の国でワクチンを受けている場合は、英語で書かれた書面上の接種証明書又はEUの認める電子認証を所持し、EMAが登録又はWHOが緊急使用として承認しているワクチンである場合。書面による証明書は、所定の内容が記載されており、書面上の証明書から遠隔で内容を直接確認できること。
② これまで新型コロナウイルスに感染したことがあり、陽性が初めて確認された検査から11日以上180日以下の期間にあり、新型コロナウイルス電子認証に関するEU規則に基づいて発行された認証を持っている人。感染証明を持っている人も、入国申告書記入義務あり。
③ チェコへ向けて出発する前の滞在国にて新型コロナウイルスに感染し、隔離終了したことを証明する外交覚書を持っている人。入国申請書記入義務あり。
④ 6歳未満の子どもは、入国申告書記入義務対象外。
⑤ 12時間以内にチェコ国内を通過する人。
⑥ 国際運送業の作業員
など。
<各感染リスクレベルに応じた入国規定>
感染度が低い国(緑色の国)
① 入国申告書の記入(国境検問にて要請に応じて提示)
② チェコへの入国前又は入国後5日後までに検査を受ける。検査結果が出るまで、自主隔 離の必要なし。
検査は、48時間以内に受けた抗原検査、または72時間以内に受けたPCR検査。(いずれも書面又はEU規則により認められた電子認証にて可)
感染リスクが中程度の国(オレンジの国)
① 入国申告書の記入(国境検問にて要請に応じて提示)
② チェコへの入国前又は入国後5日後までに検査を受ける。検査結果が出るまで、自主隔離の必要なし。
検査は、48時間以内に受けた抗原検査、または72時間以内に受けたPCR検査。(いずれも書面又はEU規則により認められた電子認証にて可)
感染リスクが高い国(赤色の国)
① 入国申告書の記入(国境検問にて要請に応じて提示)
②
1. 公共交通機関(飛行機、鉄道、バス等)により入国する場合
・48時間以内に受けた抗原検査の陰性結果(書面)又は72時間以内に受けたPCR検査の陰性結果(書面)を所持。
入国申告書及び検査結果を提示しない渡航者は、交通機関により乗車が認められない。
・チェコへ入国後、5日~7日目の間にPCR検査を受ける。
2.個人の交通機関により入国する場合又は外交覚書を所持している場合
・渡航開始前に検査を受け、結果を所持する必要はない。
・チェコへ入国後、5日~7日目の間にPCR検査を受ける(保健省又は衛生局が例外を認めることがある)。
感染リスクが高い国(濃い赤色の国)
① 入国申告書(Public Health Passenger Locator Form) の記入(国境検問にて要請に応じて提示)
②
1. 公共交通機関(飛行機、鉄道、バス等)により入国する場合
・48時間以内に受けた抗原検査の陰性結果(書面)又は72時間以内に受けたPCR検査の陰性結果(書面)を所持。
入国申告書及び検査結果を提示しない渡航者は、交通機関により乗車が認められない。
・チェコへ入国後、5日~7日目の間にPCR検査を受ける。
2.個人の交通機関により入国する場合又は外交覚書を所持している場合
・渡航開始前に検査を受け、結果を所持する必要はない。
・チェコへ入国後、5日~7日目の間にPCR検査を受ける(保健省又は衛生局が例外を認めることがある)。
<情報源>
https://ct24.ceskatelevize.cz/domaci/3430482-pribyva-asi-sto-tisic-nakazenych-covidem-19-denne-odhaduje-sef-uzis-dusek
https://ct24.ceskatelevize.cz/domaci/3430066-epidemie-dal-sili-v-utery-pribylo-28-469-pripadu-v-nemocnicich-je-sestnact-set-lidi
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